コバケン“炎の第九”コンサート

指揮 小林研一郎
管弦楽 NHK交響楽団
ソリスト 森麻季(ソプラノ)、林美智子(メゾソプラノ)、櫻田亮(テノール)、成田博之(バリトン)
合唱 いわき市民第九の会合唱団
ホール いわき芸術文化交流館アリオス 大ホール
ってことで、地元の新しいホールのオープニングセレモニーとして企画されたコンサートに行ってきました!
先日、ホールを無料公開していた時に入りましたけど、今日の座席は4階のB席だったんですけど、右サイド側で見下ろせるポジションでした。だけど、そこはB席。身体を前に乗り出さないとステージが見えない(苦笑)。そこはそういう席だから仕方がないんですが… でも、オケの皆さんがステージの前の方に陣取っていたので、演奏者の皆さんがものすごく近く感じました。無料公開の時はものすごく遠く感じていたんですが、奏者の配置によって感じる感覚が結構変わるものですね。

(こんな感じの席でした。結構見下ろす感じで立ち上がると怖かった…)
演奏が始まりだそうとしてコバケンが一旦タクトを振りかざしたんですが、それを一度収めたんです。どうも今日配ったパンフレットの音が気になったようで、「このホールは非常に音が響くホールです。パンフレットについては下に置かれますようお願いします」とはじめる前に言われてました。
ホント、ものすごく音が響いていて、コバケンの声もマイク無しでクリアに聞こえるし、開演前に練習されてたN響の皆さんの楽器の音色も綺麗に聞こえていたんです。逆を言えばクシャミの音とか、パンフを落とす音とかも響いちゃう(苦笑)。
知識は無いので、第九の内容については割愛するとして(爆)、N響の演奏は素晴らしかったです。N響アワーで観ていた人たちが目の前で演奏しているんですからね。コンマスの人はもちろん、チェロ主席の藤森さんや、のだめ監修で有名なオーボエ主席の茂木さん、ってそのくらいしか知らないですが(苦笑)、入場された時点で「おぉぉ」と思ってしまいました。それで、やっぱり演奏自体は素晴らしい。演奏がピッタリ合っていて、日本最高峰の演奏家集団って言っても全然過言ではないんだなというのが肌身に感じました。演奏も迫力があって、そんな大迫力な中でも、縦線がしっかり揃っている演奏をしてくれるのはやっぱりものすごいものを感じました。
で、ですね。これは地元だからひいき目に見ている部分もあるんですけど、ホールの音の響きが素晴らしかったです。まだ1回しか演奏を聴いていないから断言はできないですけど、おそらくどこの席にいても音色はクリアに聞こえると思います。なんたって4階席で聴いていて、それぞれの楽器の音色がしっかり聴き取れて、しかも音が直接耳に入ってくるような感覚があったのは正直驚きました。ま、そんなにいろんなホールで聞き回ってきたワケじゃないですけど、個人的に大好きな東京オペラシティやサントリーホールと較べても遜色ない、もしかしたらその上だったりするかも…と思ってしまうくらい、すごく綺麗に聞こえました。正直に言うと、それぞれの楽器の音色がハッキリ感じ取れたのは初めてです、ホント。こんな体験初めてだったので、最初の第一楽章で少しウルッと来てしまいそうでした。
そこに地元のマエストロ、コバケンです。いつもの如く(?)、楽譜立てがない状況でパワフルにタクトを振られていました。頭も横に振りながら、いろんな表情を見せてくれます。こういうオーケストラの生演奏って、音を聴くってのも大事ですけど、目で楽しむのも重要なファクターですよね。身体全体を使って演奏する奏者や、そこに指示する指揮者を見て楽しむってのも大事ですよね。指揮台を縦横無尽に動き回りながら指揮をするコバケンは見ていて楽しかったですね。前のめりになって指揮台から半分靴を外にはみ出していたところでは、指揮台から落ちやしないか心配したりしましたが(苦笑)。
で、第四楽章でソリストと合唱が入ってきますが、200名の合唱はものすごい迫力がありました! 市民からの応募で選ばれた人たちが合唱隊を組んでいたんですけど、N響との演奏バランスを上手くコバケンが取りながら、合唱を巧みに操る指揮をされて、オケと合唱が一体化していました。「炎の第九」というタイトルに相応しい演奏でした。
な〜んか、昨日観に行った「トゥーランドット」が吹っ飛んでしまいましたよ(苦笑)。チケットの値段が全然違うのに、今日の第九に圧倒されました。ガツンと来ちゃいました、ホントに。なんだかリアルのだめワールドのような感じですね。
実はアンコールは何やるのかななんて気にしていたんですが、今日はアンコール無しでした。それで良かったと思います。アンコール無しで満足できちゃいました。
久しぶりに音楽を聴いて感嘆しましたです。それで疲れました(笑)。聴くのも体力使うもんです。でも、またこういうコンサート、聴いてみたいですね。

(もちろん写真に収めているのは開演前のみ。演奏中の録音、撮影はダメッス!)
取り留めのない記事になっちゃいましたけど、ホールの響きは一級品だと思います。我が地元には実にもったいないような気もしますが(苦笑)、何かの機会があったら、是非多くの皆さんに体感してもらいたいなと思います。
という、第九のことはほとんど触れないコンサートレポートでした(爆)。

1件のコメント

  • 久石譲 第九スペシャル その4

    『バラライカ、バヤン、ギターと小オーケストラのための「風立ちぬ」小組曲』の話が中途半端のように思えるんですが、正直あまり覚えてなくて、書けないんです(笑)…

1件のピンバック

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