「家族はつらいよ」を観てきました!

「家族はつらいよ」オリジナル・サウンドトラック
久石譲
ユニバーサル ミュージック (2016-03-09)
売り上げランキング: 35,227

ストーリー
東京郊外に住む三世代同居の平田一家。仕事一筋だったが定年してリタイアしゴルフなどに興じている平田家の主・周造(橋爪功)が、妻の富子(吉行和子)の誕生日をすっかり忘れてしまい、たまには誕生日プレゼントでもしてやろうかと聞いてみると、「離婚届に判を押して欲しい」だった。こうして、平田家一同が大パニックを喜劇の形で繰り広げられる。

映画館の様子
お客さんは年配の方が多かったですね。やっぱり山田洋次監督作品は昔からのファンの方がいらっしゃいますよね。満席ではありませんでしたけど、年配の方を中心に結構席は埋まってました。

印象
喜劇ということで笑わしてもらいました(笑)。久しぶりの映画鑑賞だったんですが、2時間があっという間でした。この作品、橋爪さんと吉行さんの熟年夫婦、長男夫婦に西村雅彦さんと夏川結衣さん、長女夫婦に中嶋朋子さんと林家正蔵さん、そして次男カップルに妻夫木聡さんと蒼井優さんという『東京家族』の8人が再結集してどのような映画になるのかなとと思ったんですが、前作があったからこそだと思うんですが、すんなりと違和感なく入っていけました。「東京家族」の時はわざとらしさを感じていたんですが、今回は特にそんな風には感じませんでした。にしても、この8人が良いバランスで、素晴らしかったです。そうそう、林家正蔵師匠が、オヤジさんのマネ『どうもすみません』をやっていて、「これ、ボクの世代より下は分からないよなあ」と思いながら笑っちゃいました。

俳優陣の演技
やっぱりメインの8人の演技が、それぞれの持ち味が出ていて良かったし、喜劇なんだけど、真面目に喜劇をやっているって感じでしたね。真剣勝負の喜劇。人を笑わせるのって、なかなか計算してできるものではなく難しいですからね。それも、「家族」をテーマにした現代劇だから、あまり突拍子のないこともできないですし。違和感無く笑わせてくれる、自然な演技といえば良いんでしょうか、良い味が出ていました

音楽
パンフを見て分かったんですが、メインテーマにホンキートンク・ピアノというちょっとチューニングが狂ったような音を出すピアノが使われていて、ちょっと印象的なテーマになっています。これは想像なんですが、このホンキートンク・ピアノを使ったのは、次男(妻夫木さん)がピアノ調律師だったから思いついたのかなという気がしてます。妻夫木さんのセリフの中に「ショパンのピアノ曲の楽譜をよく見るとね、とんでもない不協和音がたくさん使われているんだよ。つまり、不協和音は美しい音楽を作るために必要なんだ」という話をされ、良い家族を作るにも不協和音が必要なんだということを言っていたので、そこから音が少しずれているホンキートンク・ピアノなのかなと。もしかしたら、テーマ曲が決まって、その後妻夫木さんの役柄が変わったのかなと思ったりした(パンフでは最初、「東京家族」と同様、大道具係だったのが急遽、ピアノ調律師に変わったと書いてあります)んですが、メインテーマだけ先に作ったってのは無いだろうなと思いまして…(苦笑)

音楽はさりげなく使われていて良かったと思うんですけど、映画の出だしの「松竹」のロゴが入るところにちょっと音楽は入るんですが、個人的には音楽が無くても良かったのではないかと最初、観た時に思っちゃいました。後から思い起こすと、ホンキートンク・ピアノを軽く織り交ぜて、これからの家族の不協和音を少しにおわせておいたという高等テクニックを使われたのかなと思い直しました。でも、音楽なしでも成立しそうなシーンだったんですよね。

全体的に「東京家族」「小さいおうち」の流れがあったので、新しさを感じる作品ではありませんけど、純粋に面白かったです。山田洋次監督が「家族」をいろんな角度から考えていらっしゃるんでしょうね。それだけ、家族の繋がりが希薄化しているのを危惧されていらっしゃるのかなと。そこに、この喜劇をみて「ダメなのは自分だけじゃ無いんだな」と思いながら笑って、その笑いを共有してほしいと監督がパンフレットの中でおっしゃってましたが、ボク自身も笑いながらも、他人のことは言えないなあと思ったり。そういったことが自分に振り返ってみてみることも良いことなんじゃないかなと思いました。

〔オーナーのお薦め度〕
家族はつらいよ ★★★★★☆ 星5つ
(年配の世代も楽しめますけど、若い世代も結構笑えるんじゃないかなと思います。結構サラッと観られる映画となってますよ。)

〔オーナーの評価点〕
家族はつらいよ 66点(100点満点中)

ショー
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