「もののけ姫」を見返して

 さっきまで、金曜ロードショーで「もののけ姫」が放映されてました。

 ボクがもっとも影響を受けた映画でした。1997年(平成9年)の夏公開で、もうかれこれ13年も前になっちゃうんですね。学生だったボクは、徳間書店の試写会が当たって、徳間本社の映写室で公開前に観ることが出来たんですが、見終わってから帰りの電車の中で延々と自然と人間との共存をするにはどうすればいいのかだとか、曇り無き眼(まなこ)を持つにはどうすればいいのかだとか考えてました。

 いろいろ思いを馳せたり、宮崎監督の考えを目にしたりして、いつの間にか「もののけ姫」が自分のモノを考える基準になってました。

 けど、影響が大きすぎて、その「もののけ姫」のある意味呪縛から逃れてステップアップするのにずいぶんと時間が掛かってしまったような気がします。やっとまっさらな状態でもう一度「もののけ姫」を見返すことが出来ました。

 そんなこといっても、自分の中で解決策が見えたわけでも何でも無いんですけどね。実際はステップアップしたんじゃなくて、ステップダウンしたのかも知れないけど、ちょっと落ち着いて観ることが出来ただけで自分の中ではOKとなってます。

 にしても、ラストにデイダラボッチが日の光を浴びて倒れ、失われた山々から植物がちょっとだけ復活するところで流れてくる「♪アシタカとサン」のくだりはやっぱり最強です。何とも言えない味わいがあります。アシタカとサンはこのスローテンポが生きますよね。何度観ても、なぜか涙が出てきそうになります。

 そういえば金曜ロードショーに珍しく、エンドロールはフルで流していたのが印象的でした。米良さんの歌う「もののけ姫」と「アシタカせっ記」の音楽でじっくりと久石さんの音楽を聴かせてくれました。久石さんが担当する映画音楽の中でも、この「アシタカせっ記」は最高傑作のひとつと挙げても遜色ない交響曲だと思います。そのまま流してくれた日テレに感謝ですね。

 でもやっぱり「もののけ姫」の感想っていうのはなかなか書けないです。自分の中でやっぱり消化し切れていない。消化する知識もないんだけど、見返すたびに新たな発見をすることもあるし。やっぱりすごい映画ではあります、としかボクには今のところ言いようがありません。

ショー
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