テリー・ライリー 88th バースデー・コンサート

備忘録的にちょこちょこ記録を残しておこうと思います。

※注意
○このコンサートレポート(備忘録)は記憶をたぐりながら書いていったものであり、記憶が抜け飛んでいるところなどについては、脚色を施している可能性がありますので、完全なコンサートレポートではないことをご了解下さい。
○もし間違いを見つけたり、補記できる項目があれば、コメント欄で書いてもらえると嬉しいです。
日時2023年(令和5年)6月24日(土) 17時から(開場 16:30/開演 17:00)
会場水戸芸術館 コンサートホールATM
チケット全席指定 3,000円(税込)
出演者出演:テリー・ライリー、宮本沙羅
ゲスト:Gyan Riley
その他主催:公益財団法人水戸市芸術振興財団

曲目

ゴメンナサイ。曲目が全然分かりません…

アンコール
A Rainbow in Curved Air

覚えていることを振り返るだけですが

ずいぶんと経ってしまったんですが、覚えていることを振り返ってみるコーナーとして書き連ねていこうと思います。

まず、水戸芸術館のコンサートホールATMっていうホールですが、ステージを客席が囲むアリーナ形式で、客席自体も620~680席というちょっと中規模ホールだったんですが、すごく居心地の良いホールでした。肌感覚で音楽に触れそうな、手に触れられそうな感じがして、また、ぜひここで聴いてみたいと思うホールです。となりに水戸市民会館が新しく建てられていて、そちらも気になったんですが、ちょっと小さめのホールで、肌感覚で音楽に触れたい方にはお勧めのホールだと思います。

開演前には、雑音のような、でも音楽のような気もする音がスピーカーから鳴らされていました。あれは何だったのかよく分かりませんでしたが、退場の際も同じノイズのような音が鳴らされていたので、何かの意図があってノイズを鳴らしていたのかなと。

定刻をちょっと過ぎたあたりに、テリー・ライリーさんと宮本沙羅さんが入場してきました。テリー・ライリーさんはオレンジ色の模様が入った白地のアロハシャツを着られていました。宮本さんは緑色のワンピースみたいな感じの服だったかな。そうそう、テリーさん、結構背が高いことに気づきました。180cm以上あるんじゃないかな?

88歳の誕生日で何か特別なことをするでもなく、テリー・ライリーさんと宮本さんが向かい合ってキーボードに座られて、目くばせをしながら、テリー・ライリーさんのキーボードの音色から音楽が始まったように記憶をしています。あ、宮本さんはキーボードじゃなくて、打楽器(民族楽器で平たい太鼓のようなもの)を序盤は叩いていたような気がします。序盤の1曲目か2曲目だったと思いますが、テリー・ライリーさんが歌ってくれたんですが、歌も上手でいらして。歌い上げる曲ではなく、民族楽曲みたいな淡々と歌われる感じのボーカルだったように記憶しています。

テリー・ライリーさんと宮本さんが目くばせをしながら、曲想がいろんな形に変わっていくのがすごく面白かったです。1曲目だったのか、何曲目だったか忘れてしまったんですが、2曲ほど、テリー・ライリーさんが宮本さんに口で何か指示されているのが見えて、キーボードの演奏から打楽器の演奏に変更するようにと、演奏中に口で伝えられていたのを覚えています。他にも顔のしぐさでやり取りされていて、見ていて微笑ましかったです。

そうそう。1曲目と2曲目の間に拍手が無くて、というか連なった1つの曲なのかボクには分からなかったんですが、拍手なく次の曲に移っていったなんてこともありました。全然勉強をせずに行ったので、拍手とかも会場の皆さんに合わせて対応をしようと思っていたんですが、曲の合間の静けさももしかしたら楽曲の一部だったのかも知れません。

そのあとだったのか、お二人ともiPadを使って演奏をされる曲がありました。もう正直よく覚えていないんですが、シンセサイザー音源で繰り返しの音形を使いながら、息の合った演奏をされていました。今回、初めて鑑賞したテリー・ライリーさんのコンサートだったんですが、1曲が結構長くて、コンサート全体で6、7曲だったんじゃないかなと思うんですが、1曲のバリエーションが多くて、十分満足感がありました。

そのあとに息子さんのGyan Rileyさんがいらっしゃったのかな。宮本さんが舞台下手に呼びに行って、出てきたのは息子さんのみ。客席に大きく手を振って反応されて、ステージ上手側に設置されていたエレキギターのところに着座されました。

確か、マイクを使って「お父さん、誕生日おめでとう」と日本語でおっしゃっていたと思うんですが、ご本人はキーボードなどの調整であまり聴いていなかったみたいで反応がなく(苦笑)、ちょっと心配だったんですが、さっそく曲が始まるとテリー・ライリーさん、ふと立ち上がって(実は立ち上がる勢いで杖をバターンと落とされちゃったりして…苦笑)、息子さんの演奏中に舞台下手に下がってしまいました。息子さんのエレキギターソロという感じになりましたけど、息子さんの演奏もなかなかお上手でいい感じに聞き惚れておりました。確か、演奏中、「Happy Birthday」のメロディを取り込んで演奏されていたと思います。なかなか粋な演出でした。

この曲の演奏後、テリー・ライリーさんと宮本さんが再入場されて、3人で演奏されていくわけですが、ミニマルミュージックとエレキギターも親和性が高いなあと感じました。ミニマルミュージックの上で、エレキギターをかき鳴らして表現するというのもなかなか良いなあと感じたところです。ツイッターでも書いたんですが、ジャズみたいに感じるところもあれば、テクノに感じるところもあって、たぶんミニマルミュージックがどこのジャンルにも属していないから、いろんなところに入り込むことができる曲なのかな、と感じました。

ミニマルミュージック自体はおそらく淡々と音を連ねていくものなんだと思いますけど、そこに抒情たっぷりな今回はエレキギターの音色が乗ったりするのを拒まないというか。ミニマルミュージックの懐の広さを感じることができたのが、今回のコンサート鑑賞にあたって一番の収穫だったような気がします。

下手したらこのミニマルミュージックは、何度も何度も音形を繰り返すことによりトランス状態を引き起こしそうな気もするんですが、そういったものばかりではなく、なんか引っ掛かりのあるような曲もあって、いわゆる「ノれない」のもあったような記憶もあり、なんか不思議な感じでした。

コンサート中、ふと思い出したのが、中学生時代に「歌のない曲でなんでノれるの?」って言われたことがあって、「いや、歌が無くてもノれるだろう?」と思っていたわけなんですが、この日、会場にいた皆さんはテリー・ライリーさんのミニマルミュージックに身を委ねて、人によっては頭を軽く振ったりしながらリズムを取っている方もいて、改めて「こういう世界もあって良いんだよね」と感じた次第です。

あっという間にコンサートは終わってしまって、3人とも立ち上がって、客席の反応に応えてらっしゃったんですが、ホール側から誕生日プレゼントでテリー・ライリーさんへ花束が贈られていました。そういうのがあったくらいで、誕生日の特別な演出はほとんどなかったかなあ。そうそう。この時点でスタンディングオベーションをされている方もちょこちょこいらっしゃいました。

そんなやり取りがあって、3人とも普通に舞台下手に下がっていかれてホール照明も付いたので、アンコールなしでコンサートが終了みたいな感じだったので、「終わっちゃったのか…」と立ち上がって、数歩帰ろうとしたら、3人がまたステージに戻ってきて、息子さんが「もうちょっとやります」と言ってくれて演奏されたのが、「A Rainbow in Curved Air」でした。

聴いてた最中、自信はなかったものの「A Rainbow in Curved Air」じゃないかとは思ってはいました。この曲は久石さんがものすごく影響を受けた曲、というか、ミニマルミュージックをやり始めるきっかけになった曲だったので、聴けて光栄でした。ミニマルミュージックを聴いて感じたのは、曲の終わりがはっきり決まっていないので、お互い目くばせしながら、タイミングを合わせて静かに曲が終わっていくように、それぞれ反応を見ながら調整しているのを見て取れるところが面白かったです。

曲が終わったとき、ボクもスタンディングオベーションに参加させていただきました。なんかいい経験ができたなあという満足感があります。久石譲ファンとして、久石さんの原点に触れることができてこの上ない喜びというか。

ミニマルミュージックの基礎を作られたといっても過言ではない方が日本で暮らしているのも知ったときはビックリしましたが、生の演奏を聴くことができるとは全く思ってませんでした。ありがたい体験をさせていただいたんですが、11/1(水)に開催される「JOE HISAISHI presents MUSIC FUTURE VOL.10」のチケットを取っているので、ちょっと参加を悩んでいた(直後の土曜日にもライブが入ってしまって…苦笑)んですが、せっかくの機会だしそちらも体感してたいと思ってます。

レポートと言えるような代物ではありません。自分自身の備忘録用のものに成り下がっちゃいましたが、ちょっとでも誰かの役に立てば幸いです。

2件のピンバック

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