行間がものすごすぎる
「崖の上のポニョ」ですが、裏設定をかいま見てしまって、ものすごいインパクトを受けています。
以前に感想を書いたときに、現実と虚構の世界が共存していてきれいに切り替わるタイミングが無いって書いたんですけれど、ボクの行間の捉え方が不足していました。そのヒントは実は久石さんのインタビューに書いてあったわけで…
【YOMIURI ONLINE】「ポーニョ ポーニョ ポニョ」 幼さ、ドミソの旋律で 久石譲に聞く
…映像が出来るに従って、子供の純粋な心だけが描かれた映画でないことがわかってくる。謎めいた展開は説明されぬまま、見る者に解釈がゆだねられる。
「死後の世界、輪廻(りんね)、魂の不滅など哲学的なテーマを投げかけている。でも、子供の目からは、冒険物語の一部として、自然に受け入れられる。この二重構造をどう音楽で表現するか。そこからが大変でした」
子供向け映画ってことに着目して、単純なファンタジー映画だと思っていたボクが浅はかでした。車イスに座っていた老人ホームの人たちがいつの間にか歩き回っていたり、ひと昔前の夫人が急に出てきたりと結構不思議なシーンが出てくるんですが、いつの間にか異界に迷い込んで……なんていうように考えると、ストーリーがピッタリはまってくるように感じました。
それを知って目から鱗というか、正直に言うと涙が出てくるほど感激しました。そう考えると、この「崖の上のポニョ」こそ、宮崎駿の集大成と呼べる作品じゃないかと断言できるくらい、力強い作品に思えてきました。子供向けの冒険活劇の中に、さまざまな哲学的な要素がちりばめられているなんて、ものすごく素敵じゃないですか。
…でも、こんな映画の行間なんてなかなか読み解けないですよ。そこまで考えて映画観ていないし…(汗) ボクなんかは額面どおりに話を受け取っちゃうタイプだし。ネタバレになっちゃうので具体的なことは書きませんけど、裏設定もあってシナリオを構成しているのであれば、絵コンテ描きをしているときに悩んでなかなか話が進まないってのはうなずけます。
いずれにしても、宮崎監督は子供に対して無限の可能性を感じ、そしてそれを信じているんだなあということが分かりました。このゴチャゴチャしてワケの分からない世の中(ラストシーンなんかもそんな感じだったと思う)でも、宗介とポニョのような子供だったら、元気に暮らしていってくれるだろうと願っているというより、やはり「信じている」んだろうと思います。ボクもそうであって欲しいと思いますし。
その辺、某巨大掲示板で話が挙がっていたようで、内容がまとめられています。それがすごく読んでいて面白かったので掲載しておきます。
【ハムスター速報 2ろぐ】崖の上のポニョが神過ぎた件
あ… もちろんネタバレがあるので映画を観てない方はお気を付けを。
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崖の上のポニョ - Sho's PROJECT OMOHASE BLOG 改 seconda