ここはどこでしょう

ゴールデンウィーク中にもお出かけしてきたんですが、さて、ここはどこでしょう?

ここは、新潟県の新津フラワーロードの菜の花でした。綺麗ですよね。延長が3キロと長く続いているそうで、車から見ていてもなかなか綺麗でした。

…にしても、なぜ新潟に行ったかというと、新潟市新津美術館で開催されていた「山本二三展」を観てきたからです。

山本二三(やまもとにぞう)さんは、スタジオジブリに馴染みのある背景美術を描く方で、ジブリ作品だと「天空の城ラピュタ」「火垂るの墓」「もののけ姫」では美術監督を、「おもひでぽろぽろ」「耳をすませば」「千と千尋の神隠し」では背景を担当されていました。また、細田守監督のアニメ版「時をかける少女」でも美術監督を務められており、アニメーション美術界では有名な方だと思います。また自身のアニメーション監督作品として「ミヨリの森」があります。

ボクがジブリ作品で好きになった切っ掛けの作品が「天空の城ラピュタ」だったんですが、ラピュタの印象的な画を描かれていて、小学生の時だったかに手に入れた「ロマンアルバム天空の城ラピュタ」に山本さんのインタビューなんかも掲載されていたり、また過去のジブリ関係の展覧会で、「もののけ姫」の背景画などもなかなか良かったので、足を運んでみたわけです。

そうしたら高畑監督の劇場版「じゃりン子チエ」や、宮崎監督の初演出作品「未来少年コナン」などにも美術監督として携わり、ジブリ設立以前から両監督とは関わりがあって、それらのエピソードなどが書かれた両監督のコメントが館内に掲載されていて興味深く読ませていただきました。

山本さんの美術って結構描き込むタイプの画を描かれるんだとボクは勝手に思っているんですが、「もののけ姫」なんかは特にその描き込みの技術を発揮されていたのかなと思います。ウィキペディアとか美術館の案内などでも書かれてあったんですが、「二三雲」と呼ばれる独特な雲の描き方をされていて、その雲がすごく印象的なんです。

今回の展覧会でも山本二三さんご本人が「二三雲」を描くワークショップを実施していたようで、その模様を収録した映像が館内に流されていたんですが、こちらもジーッと眺めてしまいました。パッと見ると全然画を描いているようではなさそうなんですが、下書きもなく、薄めの色から着色していき、色の付いていない部分がわき上がる雲の一部にいつの間にかなっているという過程は、ちょっとビックリしました。まさに経験と技術だなと感じました。

残念ながら館内の写真撮影は原則不可だったんですが、一部撮影可能な場所、と言っても画を引き伸ばして壁に描かれている場所だけ撮影可能だったので、そちらを撮影しておきました。

鑑賞し終わった後、思わず先ほど言った「ロマンアルバム」の復刻版だったり、山本さんが、中川李枝子さんの「くじらぐも」を題材にした画のレプリカなんかを思わず衝動買いしてしまいました。まだ飾ってないけど、そのうち飾ろうと思います。

にしてもなかなか良い展覧会でした。新潟県(市?)ではアニメ・マンガの展覧会が多くて、そちらの方に力を入れているようですね。『新潟市マンガ・アニメ情報館』なんていうところもあって、そちらでやっていた「借りぐらしのアリエッティ」「思い出のマーニー」の監督である米林宏昌さんの原画展も眺めてきましたし。去年も、「耳をすませば」の監督をやられていた近藤喜文さんの展覧会も新潟県立万代島美術館でも実施されてましたし。

今回の「山本二三展」は、6/7(日)まで開催されていますので、ジブリなどが好きで、お近くに行かれる方は寄ってみてはいかがでしょうか?

新津美術館】日本のアニメーション美術の創造者 山本二三展

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