World Dream Orchestra JOE HISAISHI & NEW JAPAN PHILHARMONIC(Be HISAISHIST!! Volume 9)

新日本フィルハーモニー交響楽団がポップスフィールドに挑戦するとのことで、その音楽監督として我らが久石さんが迎えられ、「新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ」が発足しました。その初めての活動として、全国8ヵ所を回るコンサートツアーが行われました。その中でコンサート初演である宮城県仙台市の宮城県民会館での公演の模様をお送りします!!

※注意
このコンサートは記憶をたぐりながら書いていったものであり、記憶が抜け飛んでいるところなどについては、脚色を施していますので、完全なコンサートレポートではないことをご了解下さい。
日時2004年7月19日(月:祝) 18時から
会場宮城:宮城県民会館(東京エレクトロンホール宮城
チケット全席指定 S席 ¥8,000 A席 ¥7,500 B席 ¥5,000 親子席 \12,000
出演者指揮・ピアノ:久石譲
管弦楽:新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ
    (新日本フィルハーモニー交響楽団)
ソロ・コンサートマスター:豊嶋泰嗣
その他後援:ユニバーサルミュージック株式会社
企画・制作:新日本フィル・ワールド・ドリームオーケストラ事務局

曲目

<宮城公演プログラム>
World Dreams / STAR WARS / シンドラーのリスト / E.T. / 風の谷のナウシカ / 暁の誘惑 (イメージ交響組曲「ハウルの動く城」より) / 天空の城ラピュタ
        intermission
007 Rhapsody / The Pink Panther / 風のささやき / Iron Side / China Town / Raging Men~HANA-BI / Mission Impossible  / ジャズ組曲第2番~ワルツ~ / ロミオとジュリエット
        encore
Cave of Mind(イメージ交響組曲「ハウルの動く城」より) / となりのトトロ

<PROGRAM A> パンフレットそのまま
World Dreams
Mr.H.Miyazaki vs Mr.S.Spielberg and Mr.G.Lucas
STAR WARS / シンドラーのリスト / 風の谷のナウシカ / 暁の誘惑 (イメージ交響組曲「ハウルの動く城」より) / E.T. / 天空の城ラピュタ
        intermission
Hard Boiled Orchestra
007 Rhapsody / The Pink Panther / 風のささやき / Iron Side / China Town / Raging Men / HANA-BI / Mission Impossible  / Cave of Mind(イメージ交響組曲「ハウルの動く城」より)

<PROGRAM B> パンフレットそのまま
World Dreams
ロシアより愛をこめて~Classic Composer for Cinema
ジャズ組曲第2番~ワルツ~(ショスタコーヴィチ) / タヒチ・トロット ~映画「Tea for Two」(ショスタコーヴィチ) / ロミオとジュリエット
Fantasy Trumpet
天空の城ラピュタ / アミスタッド / Cave of Mind(イメージ交響組曲「ハウルの動く城」より)
        intermission
Hard Boiled Orchestra
007 Rhapsody / The Pink Panther / 風のささやき / Iron Side / China Town / Raging Men / HANA-BI / Mission Impossible  / STAR WARS

<Special Program in Osaka> 大阪公演プログラム
World Dreams
Mr.H.Miyazaki vs Mr.S.Spielberg and Mr.G.Lucas
STAR WARS / E.T. / 天空の城ラピュタ / Cave of Mind(イメージ交響組曲「ハウルの動く城」より)
        intermission
Hard Boiled Orchestra
007 Rhapsody / The Pink Panther / 風のささやき / Iron Side / China Town / Raging Men / HANA-BI / Mission Impossible 

        encore
風の谷のナウシカ / となりのトトロ / Summer (Piano Solo)

TOUR SCHEDULE

日付地域プログラムホール名
7月19日(祝)宮城Program A宮城県民会館
7月20日(火)栃木Program B栃木県総合文化センター
7月22日(木)東京Program Aサントリーホール
7月24日(土)山梨Program B韮崎市文化ホール
7月26日(月)神奈川Program A横浜みなとみらいホール
7月27日(火)東京Program Bすみだトリフォニーホール
7月30日(金)愛知Program A愛知県芸術劇場コンサートホール
8月1日(日)大阪Special Program大阪城公園内 西の丸庭園

コンサート前半

ちょっと小話って事ではないんですが、コンサート開演1時間ちょっと前に会場周辺を久石ファン仲間とウロチョロしていて(というか、座る場所を探すため喫茶店を探していただけ…)、とある喫茶店に入ったんですが、そこで女性と楽しく談笑されているコンサートマスターの豊嶋さん(と思われる男性)を見かけました(笑)。今回は誰がコンサートマスターで回るのかなあなんて気にしていたんですが、意外な場所で分かっちゃいました。でも、1時間ちょっと前ですよ? やっぱりプロだからこそ、ってことなんでしょう。

さてさて、開場時間となりました。すると、ちょっと前には全く人気がなかったのに、急に長蛇の列が表れてビックリしました。で、会場内に入って、さっそくツアーパンフレットをチェック。いつものように1,500円。もしかすると、新日本フィルハーモニー交響楽団がメインのものとなるためパンフレットはないかもなあと思っていたんですが、通常のツアーと同じような感じで販売されていました。昨年(2003年)夏の時のパンフレットではフォトアルバムのようなところがありましたけれど、今回のパンフは通常の形式でした。

パンフレットを眺めたところで分かったのは今回のツアーはプログラムAとプログラムBに分かれ、公演順にA、B交互に開催されるということでした。宮城公演がツアー最初の公演なので、この時点でいろいろと分かるところがたくさんありました。ちなみに大阪はスペシャルプログラムということでした。CD販売もされていました。CD販売では、ワンダーレコーズの「SUPER ORCHESTRA NIGHT 2001」のジャケットが変更になっていることを確認しました。でも一番の売れ行きを見せたのは、さすがに「World Dreams」だったようです。


開演
さあ、開演です。定刻を若干過ぎたころにオケメンバーが入場。今回のコンサートマスターは、さきほど喫茶店で見かけた豊嶋さん。チューニングのあと、盛大な拍手に包まれながら久石さん入場。久石さんは燕尾服で登場。真っ白のワイシャツによく確認してなくて覚えていないんですが、蝶ネクタイみたいなものをしていたようです。久石さんはフィルをバックに深々と頭を下げて、サッと指揮台に向かわれました。

・World Dreams
この曲は、新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラの祝典序曲として、久石さんが作られた曲です。本人曰わく、国歌のような厳かな曲に仕上げたということで、その曲が目の前に繰り広げられました。久石さんの力強い指揮から、”新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ”の音色が、日本で初めて繰り広げられたわけです。編曲はCDと変わりませんけれども、CDからはなかなか聞こえなかった音も聴こえてきて、かなり印象が変わりました。なかなか良い曲だなあと素直に感じることができました。ホント、この曲は生演奏を聴いて、また違った味わいを感じることができました。

・STAR WARS (作曲:ジョン・ウィリアムス)
とにかく新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラの演奏がものすごい迫力でした。久石さんは力強い指揮に集中していました。

・シンドラーのリスト (作曲:ジョン・ウィリアムス)
コンサートマスターの豊嶋さんのソロ演奏がありました。豊嶋さんの演奏を生で体験したのは、2002年春のNTTドコモ東北のスペシャルシンフォニーコンサートだったんですが、さすがに素晴らしい演奏でした。ヴァイオリンソロは非常に綺麗でした。新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラのコンサートマスターはお二人いて、今回の豊嶋さんと、アルバム「World Dreams」でソロを務めている崔さんですが、どちらの方も非常に上手い方です。ホント凄い。ちなみにこの曲も久石さんは指揮に専念されていました。

・E.T. (作曲:ジョン・ウィリアムス)
若干プログラムとは順番を入れ替えて演奏されたのが、スティーブン・スピルバーグ監督の名作「E.T.」。ハリウッド映画音楽の巨匠のひとりであるジョン・ウィリアムス氏の楽曲が3曲続いたわけです。同様に久石さんは指揮。とにかく指揮についてはかなり身体を動かし、力のこもった指揮をしてました。久石さんの独特な指揮のポーズがあって、一拍目で強い音が来るときには、その直前に右手と左手を左肩の上部に持ってきて、そこから両手を広げるような指揮を執ってました。ちょっと独特な振り方だなあと思っていたんですが、よく考えてみると久石さんが左利きだからそうなるのかなあとふと思いました。右利きは力を入れるときは右から左に力が流れますが、左利きはその逆の左から右に行きますからね。ちなみに、この日の久石さんはノータクトで振られていました。フリーハンドの方が指揮はしやすいんでしょうかねぇ。

3曲が演奏されたところで久石さんのMCがはじまりました。

力強く指揮をしていたため、手にマイクを持ちながら、最初に大きく「ハァ」と深呼吸をし、開場から思わず笑い声がもれました。そんな僕も思わず笑っちゃったんですが、僕が座っていた最前列に向かって開口一番「疲れてるんだよ!」とそれに反応(爆)。思わずビビリました(苦笑)。

そんなこんながあって、いつもの如く「こんばんは。久石譲です。」と挨拶。その後、この新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラの説明がありました。2002年にあった東北ツアー(ドコモ東北スペシャルシンフォニー)の際にこの新日本フィルハーモニー交響楽団と回って、「一緒に何かしたいね」ということを話したのが、こうして現実になったんだという話をされていました。

そうそう、燕尾服の説明がありました。せっかく「新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ」の音楽監督に就任して初めてのコンサートだから燕尾服を作ろうということになって、初めて作ったそうです。作る際に、「これであれば、アカデミー賞にも参加できますよ」と言われた燕尾服があったそうで、「じゃ、それ」と決めて作ったのが、今回の燕尾服だそうです。「アカデミーに着ていけるんだ」ということを強調されて、会場に拍手を求めていた記憶があります(笑)。

また、楽曲「World Dreams」の説明がありました。オーケストラのために祝典序曲を作る上で、単にポップスオーケストラとしての活動じゃどうなんだろうと考えながら、この曲を作ったそうで、その時に頭に浮かんだのが「9.11」。いわゆるアメリカ・世界貿易センタービルの同時テロだったとのことです。最初は、パンフレットにも書かれてあるんですが、「Asian Dream Song」を書いたから今度は「World Dreams」ということになったらしくて、曲を書いていくうちに「9.11」が頭をよぎっていったらしいですね。

そして、これもパンフレットには書かれていますが、「夏場のラーメン」のように、暑いときに熱い音楽を、というコンセプトで、自分の楽曲の演奏だけではなく、これまでやってこなかった他の人の作品もアレンジしてみたという話をされました。ハリウッド映画音楽は凄いと言われつつ、日本でも100億円くらいの制作費をかけた映画ができれば、自分でもこんな音楽作れるぞと言って、「拍手がないな~」と観客に拍手を求めてました(笑)。制作費がそんなにでない日本の映画では、ハリウッド的な楽曲の作り方だと音が浮いてしまうのだとか。そんな中でも久石さんは独自の手法で、日本映画音楽の第一人者となっているわけです。少なくともヨーロッパではその音楽が認められていると思うし、ハリウッドを目指されなくても、僕は構わないのではないかなあとこの時は思いました(苦笑)。

ハリウッドの話題から流れるように、かたや日本にも巨匠宮崎駿がいるという話を引き続きされる久石さん。宮崎監督と初めて組んで作られた映画「風の谷のナウシカ」から20年。20周年の意味を含めて、「ナウシカ」を演奏すると話されました。その後はハウルから一番力強い曲調の「暁の誘惑」、そしてボストンポップスから呼んだティム・モリソンさんの話に及び、彼のために書き下ろした「トランペットソロのためのラピュタ」をお送りすると言われました。


・風の谷のナウシカ (作曲:久石譲)
プログラムでは「風の谷のナウシカ」となっていますが、正確に言うなれば「風の伝説」でしょう。この曲で真っ先に思い浮かぶのは印象的なピアノの音色ですが、最初久石さんは指揮台に立って指揮をされます。その脇にはスタインウェイのピアノが備え付けられているものの、これまで全く演奏がなし。いつ使われるのだろうと思っていたんですが、この曲の終盤のピアノソロの部分では演奏中に指揮台から移動し、ピアノを演奏。この時、久石さんの手がかなり震えてました。指揮の疲れか、緊張からか。どっちもあるんでしょうけど。そして、若干曲が短めにされ、前半の久石さんのピアノはこれのみでした。

・「ハウルの動く城 イメージ交響組曲」より暁の誘惑 (作曲:久石譲)
パンチの効いた曲でした。久石さんの指揮もパワフルでした。アレンジ自体はCDのものと変更はなかったようです。

・天空の城ラピュタ (作曲:久石譲)
演奏前にティム・モリソン氏が入場。会場から惜しみない拍手が送られます。久石さんとティムさんが握手を交わされます。ティムさん、めちゃくちゃ背が高かったです。ステージ中央にて楽譜立てが立てられ、ティムさんはメガネをかけられて、トランペットソロを披露。ティムさんの演奏、非常に上手く綺麗でした。音は割れないし、やさしい音色だし。ティムさんの演奏は言葉ではなかなか言い表せませんよ。やっぱり生演奏だと、すぐそばでの感覚が残って、「おぉぅ」という思っちゃうところがあります。これは、会場に来られた方しか感じられない感覚ではないでしょうか。

この曲で前半終了。拍手がかなり流れて、一旦舞台袖に下がったティムさんや久石さんが再度ステージに戻って挨拶されていました。コンサート前半からもう、仙台はハイテンションでした。

コンサート後半

さて、後半開始されました。後半、久石さんは服を着替えられ、紺色のジャケットを着てました。おそらく汗だくだったんでしょうね。

・007 Rhapsody (作曲:モンティ・ノーマン、ジョン・バリー)
・The Pink Panther (作曲:ヘンリー・マンシーニ)
・風のささやき (作曲:ミシェル・ルグラン)
・Iron Side (作曲:クインシー・ジョーンズ 編曲:山下康介)

CDと同じアレンジで演奏がされました。ただし、やっぱり生演奏だと感じ方が全然違ったりします。ただ、個人的には「Iron Side」がなかなかだったように感じました(久石さん編曲じゃないですが…爆)。サックスやドラムス、その他もろもろのソロ場面があって、なかなか良い感じでした! やっぱり会場で実際に聴くと、それまで抱いていた考え方が一変されてしまいます。ファン歴の長い久石ファンだと特に、「久石さんの作品じゃないしなあ」というところが手伝って、最初はこう言ったら変だとは思いますが、聴く側も「手探り」やら「様子見」やらをするわけです。でも、やっぱり”生”に勝てるものはありませんでした。「良いじゃん!」とただただ感心させられてしまう自分がいました。

そうそう、後半、ティム・モリソンさんはフィルの金管セクションの一員に入って、演奏されてましたよ。もう一つ思い出しました。007 RhapsodyからThe Pink Pantherの曲間に「ワッ」と拍手が起こったんですが、それを遮るように、久石さんはドラムスに指揮を振り、ドラムスがなり始めて、曲間取らずに演奏されてました。おそらく、曲間を明けずに演奏をされたかったんでしょうね。

ここでまた久石さんのMCが始まりました。

この時のMCはあまり覚えていないんですが、この後、演奏される楽曲の説明をされていたはずです。「China Town」の音楽は素晴らしくて、いつか自分もこのようなスコアを書いてみたいと言われたり、「Mission Impossible」は5拍子だけど心地よいアレンジだとか。

もし思い出したら書き足します(苦笑)。

・China Town (作曲:ジェリー・ゴールドスミス)
これもCDと基本的に同じ。この曲の作曲をされた、ジェリー・ゴールドスミス氏はやはりハリウッドの映画音楽の第一人者のひとりとして活動されてこられましたが、この今回のコンサートの翌々日(2004年7月21日)に訃報が入ってきました。偉大な作曲家が亡くなられ、久石さんもこの後のツアーにて、ゴールドスミス氏について、触れられていたそうです。ゴールドスミス死すとも、そこから生まれ出でたものは死せずという感じでしょうか。楽曲は、今後ずっと誰かに演じられていくだろうと思います。

・Raging Men~HANA-BI (作曲:久石譲)
北野武監督作品「HANA-BI」からの曲です。アレンジはアルバムと一緒でしたが、大変な事が起こりました。Raging MenからHANA-BIに曲が移り変わる、ピストル2発がなる場面。2発目が「カチッ!」と空砲になってしまったんです。心の中で思わず、「うわっ!?」と叫んでしまいました。実は、このコンサート直前に、ピストルの火薬が湿気って音が鳴らなかったりすることないのかなと仲間内でちょうど話していたんです。それが現実となってしまいました。あまり変なことを口にするものじゃないですね(苦笑)。何ともフィルのメンバーがちょっと笑っていたらしい(笑)。ま、銃声が1発でもそのまま演奏は進みます。HANA-BIではコンサートマスターの豊嶋さんのヴァイオリンソロがありました。そして短めながら久石さんが途中で指揮台から降りてピアノを演奏する場面がありました。弾き振りではありませんでしたが、サッと身を翻してピアノに向かわれて、短いながらもピアノ演奏が楽しめました。この時は、手の震えは止まっていました。今日の久石さんのピアノはこれにて終了でした。

この曲の時にちょっと気になったんですが、Raging Menの時に金管と弦楽器が盛り上がるところがあったんですが、金管が音を張り上げすぎて、音のバランスがかなりおかしくなって変な音になっていたのが残念でした。この公演で残念な点はこの点だけでした。

・Misson Impossible (作曲:ラロ・シフリン)
久石さん、指揮がノリノリでした。ぴょんぴょん跳びはねながら指揮を振られていました。5拍子って、指揮が難しいはずなんですが、上手く拍子を取られていたのが印象出来でした。もちろん、演奏は非常に良かったですよ。

ここでまたMCが入ります。久石さんがマイクを持たれて、この後のプログラムを変えると言われました。前日のリハーサルの時に考え直し、ワールドドリームオーケストラとして何を伝えたいのか、何をやりたいのかと考えたときにこのクラシックの2曲をという話をしてました。それぞれの曲のことも説明されてました。ショスタコーヴィッチの曲はスタンリー・キューブリック監督の遺作となった「アイズ・ワイド・シャット」で使われたとか、スタンリー・キューブリック監督はクラシック曲を用いるのを好んで、使い方が素晴らしかったとか。プロコフィエフの『ロミオとジュリエット』はいろんな映画で使われているんだとか。そんな話があったように記憶してます。


・ジャズ組曲第2番~ワルツ~ (作曲:ショスタコーヴィッチ)
スタンリー・キューブリック監督作品「アイズ・ワイド・シャット」で使用されたことで有名なクラシック曲だそうです。僕はオーケストラとか弦合奏など、アコースティックな曲が好きなんですが、実はクラシックはてんで疎くて、サッパリ曲を聴いても分からなかったんですが、クラシックからの選曲と言うことで、かなり落ち着いたワルツでした。

・ロミオとジュリエット(作曲:プロコフィエフ)
僕はこの曲自体知らなかったですが、物々しい雰囲気の音楽でしたよ。クラシック音楽にもいろんな曲があるなあと感じさせる曲だったように思います。

という感じで予定楽曲が終了しました。開場から盛大な拍手。何度か久石さんがステージを行った来たしていました。そんな中、Misson Impossibleの後に密かに退場していたティム・モリソンさんとともに入場。会場の割れんばかりの拍手とともにアンコールへ続いていきます。

 

アンコール

・「ハウルの動く城 イメージ交響組曲」より Cave of Mind (作曲:久石譲)
また、ティム・モリソンさんが中央に置かれた楽譜立ての前で、確か最初はメガネをかけずに演奏されてました。完全なティムさんのトランペットソロから始まるなか、楽譜に全く目もせず、官能的なトランペットの音色を吹かれるのに圧倒されました。アルバムと全く同じアレンジですが、ティムさんの素晴らしい演奏をひしひしと感じる事ができる演奏でした。ミスがないのはもちろんのこと、それで、やっぱりその音色の柔らかさにつきます。この演奏に何かある、そう感じさせるものがありました。ティムさんのトランペットソロで演奏全体がググッと引き締まりました。

・となりのトトロ (作曲:久石譲)
言わずもがな誰もが分かる宮崎駿監督の同名作品の楽曲です。ティムさんの退場後、フィルのメンバーでトトロが演奏されました。アレンジは、「オーケストラストーリーズとなりのトトロ」のものから来ていたようです。最後も久石さんは指揮に徹してました。

そういうことでひと通り演奏されたあと、拍手はかなり凄かったです。スタンディングオベーションは最初はちらほらとだったんですが(僕はすぐに立てませんでした:苦笑)、徐々に立たれる方が増え始め、東北でのコンサートでは珍しく(?)、少なくても1階席のお客さんはほとんどスタンディングされていました! これには驚きました。久石さんも驚いただろうなあと思われます。東北ではスタンディングオベーションするほど盛り上がらないだろうと思っていたんですが、それだけに驚きです。今回の演奏に観客の皆さんが非常に満足されたんでしょう。そういえば、休憩中に女性の方が「素晴らしかったよね!」とご友人と話されていたのを小耳に挟んで、内心ほくそ笑んだことを思い出しました。

そんな会場が盛り上がる中、久石さんが舞台袖に向かって「ティムさんは?」とひと言。舞台袖の反応を見ていたんですが、どうも「Cave of Mind」を演奏されたあと、早めにティムさん、会場を出ちゃったのか着替えられちゃったのかで、再度ステージに立つことができなかったらしく、スタンディングオベーションをティムさん、拝めませんでした(苦笑)。久石さんは時より会場に向かって、手を組み合わせてました。いわゆる拝むような感じ。何かなぁと思ったんですが、「ありがとう」というジェスチャーと一緒に、「アンコール用意していない」ってことのようでした(涙)。もう1曲、期待していたのになぁ~ 盛り上がったから、何か弾いてもらってもって感じでしたけど、残念ながらそれまででした。それでも拍手はかなりの間、流れていました。

っていうことで、仙台公演の模様をお伝えしました。ちなみに他の公演ではハウルのサントラから1曲「人生のメリーゴーランド」という、協賛しているハウス食品のCMで流れている曲が演奏されたようです。東北で珍しく盛り上がったのに、そりゃないよ、久石さん(涙+爆)。

場外乱闘編

とりあえず終演して、ロビーにて、CD販売の状況やパンフの販売を視察しました(爆)。パンフはほぼ売り切れ状態のようでした。そうそう、公演中は相変わらずトイレが混んでましたね(爆)。そうそう、ユニバーサルミュージックのスタンド花が一つあったのを思い出しました。残念ながらそれだけだったんですが…

ま、ちょっと経ってから県民会館の裏口の方に回って出待ちです。すると、新日本フィルのメンバーの方たちのお仲間の方とか、フィルの追っかけの方(?)がかなりいらっしゃってました。フィルのメンバーと親しげに話されている方が大勢。

ちなみにティム・モリソンさんはやっぱりCave of Mindを演奏されてすぐに県民会館を出られたようでした。姿が見られなかったし… ティムさんの演奏が素晴らしかったからサインをもらいたいなあと思ったんですが、残念です(涙)。

コンマスの豊嶋さんも、僕らが裏口に行くのに歩いている時にすれ違いました(爆)。みんな、気付いてませんで…(苦笑) まあ、見た目は普通のおじさんだからなぁ~(豊嶋さん、そしてファンのみなさん、ごめんなさい)

裏口にはワゴン車が横付けされてました。ただ、そこの道路が非常に狭くて…(苦笑) 危うく通行中の車両にひかれそうになるフィルのメンバーが多数(爆)。

フィルのメンバーはメンバーで、この後の打ち上げの話をいろいろしていた模様。「ティムはどこいったの?」「広瀬通が………」とまあ、いろいろ話されていたのですが、逐一覚えてません(爆)。ま、話を総合すると、仙台に一泊される方が多そうでした。ただ、マイカーで来られている方も多数見受けられたので、二手に行動が分かれているのかなあという感じでしたが。

そうこうしているうちに、ずいぶん時間が経っていて、久石さんをなかなか見つけることができなかったんですが、ふとワゴン車の方から「あれ?」という聞き覚えのある声が。目を凝らしてみると、黒い帽子を被った久石さんがすでにワゴンに乗り込まれてました(爆)。僕が気付かなければ、誰も気付かずという状態(核爆)。

僕はとりあえず握手をして頂きました。そうそう、僕ら以外の方で女性が2人来ていて、ハウルのイメージ交響組曲のアルバムジャケットにサインを書いてもらっている方もいらっしゃいましたよ。とりあえず久石さんの出待ちをしていたのは計6人(爆)。もうちょっといても良かったような気もしましたが。

一同、サインをもらったり、握手をしてもらって、「お疲れ様でした!」と声をかけて、久石さんの乗ったワゴン車は去っていくのでありました。今回はハイヤーでは無かったんですよ、ちなみに。おそらくフィル主催のコンサートだということもあったんでしょうけどね。

ま、場外乱闘編は以上でした(爆)。そういうことで、拙文を読んで頂いてありがとうございました。一度、ネタバレ掲示板で書き込んだ内容を元に再構成してあります。若干実際のものとは異なる部分もあるかも知れませんが、ご容赦下さいませ。それでは、次回のコンサートレポートでまたお会いしましょう!

ショー
  • ショー

2件のピンバック

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です