〔備忘録〕スターダンサーズ・バレエ団公演 バレエ・ドラゴンクエスト 全2幕(2025.8.23)

○このコンサートレポート(備忘録)は記憶をたぐりながら書いていったものであり、記憶が抜け飛んでいるところなどについては、脚色を施している可能性がありますので、完全なコンサートレポートではないことをご了解下さい。
○もし間違いを見つけたり、補記できる項目があれば、コメント欄で書いてもらえると嬉しいです。
日時2025年(令和7年)8月23日(土) 14時から(開場 13:15/開演 14:00)
会場東京・新国立劇場 オペラパレス
チケット全席指定 SS席 12,000円、S席 11,000円、A席 9,000円、B席 7,000円、C席 5,000円、D席 3,000円、U25チケット 2,500円
出演者指揮 田中良和
吹奏楽 東京都交響楽団
その他主催:公益財団法人スターダンサーズ・バレエ団
後援:板橋区教育委員会、渋谷区教育委員会、世田谷区教育委員会、港区教育委員会、東京私立初等学校協会、一般社団法人日本バレエ団連盟
協力:スギヤマ工房、株式会社スクウェア・エニックス
文化庁文化芸術振興費補助金(ブチ芸術等総合支援事業(公演創造活動))
独立行政法人日本芸術文化振興会

TOUR SCHEDULE

日付開演時間ホール名
2025年8月23日(土)14:00新国立劇場 オペラパレス
2025年8月24日(日)14:00新国立劇場 オペラパレス

バレエ・ドラゴンクエスト

バレエ・ドラゴンクエスト30周年と、スターダンサーズ・バレエ団が60周年を迎えるということで、その記念での公演があることを知ってチケットを入手しました。パンフレットを観て、初回公演の時期に「バレエ・ドラゴンクエスト」に当時大人気だった日本テレビ系列の番組「進め!電波少年」でアポなし取材で、確か「出演させてくれ!」っていう直談判に来られたのをテレビで見た記憶があります(笑)。

ボクはというと、ほぼ20年前の2004年、五反田のゆうぽうと簡易保険ホール、という今はすでに無くなっている建物で開催されたバレエ・ドラゴンクエストを鑑賞して、それ以降、現地でバレエを鑑賞したことは残念ながらありませんでした。今回、演奏が東京都交響楽団が担当されるということで、ぜひ聴いてみたいと思い、はせ参じたところです。

久しぶりのバレエだったんですけど、やっぱり良かったです。ダンサーの皆さんの身体を使って行われる芸術。美しかったです。セリフはないんですが、セリフが無くても全く問題なく話は分かるし、主人公がセリフをしゃべらないドラゴンクエストと「バレエ」の親和性が高いなあと改めて感じました。

都響のコンマスがどなたが担当されているのか確認したかったんですが、座席の関係で、オーケストラピットの様子が良く確認できず、どなただったのか分からず仕舞いでした… 身体を乗り出すのはNGとのことで、コンマスや指揮の方の様子を探ろうとしたら、後ろの座席の方にちょっと怒られてしまいました(苦笑)。すみません。

そうそう。土曜日の公演は男性の主役ダンサー(白の勇者、黒の勇者)がボルドー・オペラ座バレエ団の太田倫功さん、英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団の伊藤陸久さんの2人がゲストで参加されるとのことで、このお二人を目当てに来られている方も多くいたようですね。特にこの2人への拍手が大きかった感じがしました。

ボクは2階での鑑賞だったんですが、舞台が結構奥行きがあって広いなあという印象を持ちました。演者の皆さんが縦横無尽に踊りまわるのを見て、足音を聴いて、踊りに魅入って、っていう感じでした。勇者の2人の踊りも良かったですが、女戦士をやられた中川郁さんが、衣装も赤色で、武器が鞭だっていうので結構惹かれました。鞭の音もなるべく音楽のリズムに合うように操られていたようだったし。もちろん、他のダンサーの皆さんも音に合わせて踊られているのは当然ではあるんですが。

公演中、場面転換があるんですが、天井から吊り下げされているのを下ろし上げしたり、光の加減でステージ上が見えなくさせる幕を下ろしつつ、ステージ上では滑車の音がなって舞台装置を動かしているのを感じさせる音がなっていて、どんな作業をしているのかなあなんて想像するのもちょっと楽しかったりしました。

やっぱり前回参加した時もそうでしたけど、拍手のタイミングが難しい。ボクは音楽を聴きに来ているタイプなので、都響さんの演奏に拍手をかぶせたくはないんですが、ダンサーの見せ場に拍手を送りたい皆さんもいらっしゃって、どこで拍手を送ってよいのか結局分かりませんでした(苦笑)。

第1幕、第2幕と分かれての公演だったので、途中20分の休憩が挟まれていたんですが、ボク自身の座席は2階席で階段を歩くと、結構な配線が這わせてあって、ビデオカメラも結構設置されていました。収録でもされているのかなあと思ったら、「ドラゴンクエストXオンライン」内のグランゼドーラ劇場での映像配信をしていたから、ってことに後で気づきました。当初はニコニコ生放送での配信も予定していたようですが、直前で中止になっちゃったみたいです…

予習は全くせずに行ったので、全然ストーリーは覚えていなかったんですが、曲自体は「ドラゴンクエスト伝説」(廃盤)という神奈川フィルハーモニー管弦楽団の演奏で収録されたものから変わっていないようだったので、ストーリーは変わっていないはず。ただ、今回の演奏は「東京都交響楽団」。先日も都響の演奏は聴いたんですが、若干、雰囲気が違うなあという印象がボクにはありました。もしかしたら「交響組曲」版と、「ドラゴンクエスト伝説(≒バレエ・ドラゴンクエスト)」って少し編曲が異なったりするのかな、なんて感じたりして。ボクの気のせいかもしれませんが、ちょっと雰囲気が違うような気がしました。

そんな影響もあったのかは分かりませんが、何回かトランペットのメインメロディのところで音がひっくり返ってしまう場面がありました。トランペットは目立つから大変だよなあとか思いながら、ずっと聴き入っていたんですが、最後の最後に「そして伝説へ…」が流れてきた時に、きれいなトランペットの音色が耳に入ってきたこと、そして20年前の五反田ゆうぽうとでの記憶がふと頭によぎったこともあって、意図せず、目から涙が流れてきていました。

あまりこれまで言ってなかったんですが、実は2004年の五反田のゆうぽうと公演の際、昼公演と夜公演が確かあったんですが、ひょんなことから、公演の間の時間に、実はすぎやま先生とお食事を一緒にさせていただくことになったんです。たぶん緊張していたのもあって、その時の記憶がほとんどないんですが、覚えているのはすぎやま先生が普段からお酒を飲まれないのに、この時は出始めた時期の「ノンアルコールビール」を好んで飲まれていたことと、すぎやま先生から「他にどんな方の音楽を聴くの?」と聴かれて、久石さんのお名前を出したら、「彼も良い曲を書くよね~」って返事されたことを覚えているくらいで。他のことがほとんど思い出せないのが、今となっては非常に悔しいところです。この話はわざとレポートとかでも触れなかったので、もう「記憶」の情報しかないという…

そんなすぎやま先生との思い出もあったためか、都響の「そして伝説へ…」の演奏でやられてしまいました。

「そして伝説へ…」の都響さんの最後の演奏が終わり、会場からは割れんばかりの拍手で、何度もカーテンコールがなされました。ダンサーの皆さんへの拍手もあるし、代表で指揮の田中良和さんが舞台上で拍手を受けられ、都響の皆さんの演奏を称えるジェスチャーを、田中さんはもちろん、ダンサーの皆さんもされていました。幕が降ろされましたが、ダンサーの皆さんが3名くらいごとに再度カーテンコールを受けたりして、何度も何度も観客への拍手への対応をされていました。

この公演、始まる直前とカーテンコール後に「オープニング」「エンディング」を用意していて、そちらの演奏は収録となっていました。そんな感じだったので終演後のエンディングが流れている時に、都響の皆さんはお互い挨拶をされてオーケストラピットから退場されていたんですが、エンディング終了後も、ステージ上にダンサーが残っていて、最後のカーテンコールを受けていたので、都響の皆さん、引き揚げちゃっていたので、個人的には残っていても良かったのかなあと感じてたり…(苦笑)

新国立劇場は今回初めて入ったんですが、バレエ・オペラを観れるこのホールはすごく素敵でした。新国立劇場のオペラパレスの座席数が約1,800席とのことで、少し高い位置に上がっていくシューボックス型に近いホールの作りになっているように感じられ、音響も申し分なかったと思います。また、ここで聴きたいなあと思う素敵なホールでした。バレエ・オペラを聴く機会があまりないのでなかなかですが。あ、そういえば、久石さんがオペラを作りたいなんて言っていたことを思い出しました。国内でやってくれるかなあ…

ほぼ放談のような感じの備忘録になってしまいましたが、「そして伝説へ…」で涙したこともあり、「バレエ・ドラゴンクエスト」、参加できてよかったなあと感じました。定期的にバレエ・ドラゴンクエストは開催していただきたいと思いました。本当に良かったと思います。次回はいつやられるかは分かりませんけど、また鑑賞してみたい、そう素直に思った公演でした。

…そんな感じだったので、思わず記念にTシャツを買ってしまったのは秘密(笑)。

2025.08.24 14:45 掲載

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