久石譲さんを見い出した人は誰だったのでしょうか?
映画「風の谷のナウシカ」を監督した宮﨑駿さん、と言いたいところなんですが、同じく映画「風の谷のナウシカ」で製作プロデューサーを担当した高畑勲さんというべきでしょう。
宮﨑監督から、音楽は分からないからと高畑監督に任せられたことから、ナウシカの音楽を担当される方についてはいろんな方を検討していたようです。シンボルテーマソングとして安田成美さんが歌った「風の谷のナウシカ」は細野晴臣さんが担当し、普通に考えれば、映画本編の方も細野氏になりそうなんですが、高畑監督と宮﨑監督が久石さんを推した、ということだったようです。
徳間ジャパンの担当者から、当時ソロアルバム「INFORMATION」などのミニマル・ミュージックを制作していた久石さんの紹介されたようですが、現代音楽はなかなか理解しにくい世界だと思うんですが、高畑監督はそもそもクラシック音楽に明るい方で、ミニマル・ミュージックのバックにクラシック音楽の素養があることに気づかれたようです。
さらに高畑監督は、それまで映画音楽は突貫工事で2~3日くらいで録音をしていた業界の通例を、時間をかけて音楽を作りたいという思いを抱いていて、「イメージアルバム」を制作することになり、それを久石さんに頼むことになったということがきっかけなのだろうと思います。
「イメージアルバム」を久石さんに製作してもらい、それをいたく気に入った宮﨑監督・高畑さんが、久石さんを強く推薦して決まった、という話にもなっていますが、もしかすると高畑監督としては、イメージアルバムを久石さんに推薦した時点で、賭けにはなりますが、本編も音楽の素養のある久石さんに頼む心づもりだったのかも知れませんね。
(参考)
【岩波書店のWEBマガジン「たねをまく」】ジブリと音楽 鈴木敏夫×田家秀樹 第1回 「風の谷のナウシカ」と高畑勲
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