フラガール評

 池袋で観た「フラガール」の感想を書くと言って全く書いていなかったので、ちょっと簡単に。若干ネタバレが含みます。要注意。

フラガール / 4840115982
白石 まみ
メディアファクトリー
ASIN:4840115982

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 結論から言うと、オススメ映画です。
 地元をフューチャーした映画って、宣伝っぽくなってしまって面白くない傾向があるんじゃないかと勝手に思い込んでいて、「大したことないだろ」と高を括っていたんですが、アメリカ・アカデミー賞の外国映画部門にノミネートされたなんて話を聞いたあたりから、「もしや…?」と感じ始めて、ちょうど東京に行ったときに観てしまったと。
 でも、ストーリーは全く奇をてらったものではなく、炭坑が閉山に追い込まれる時代、なんとかしようと東北に「ハワイアンセンター」を作ろうとし、その中で炭坑の娘から、ダンサーへと成長していく物語って言っちゃえばすごく単純になっちゃいますか。よくよくストーリーを思い起こしてみると、変なことをしているわけではなく、いわゆる「ベタ」的な演出もあるわけで。
 泣き所の1つにされている小百合(南海キャンディーズのしずちゃんが演じている役)が、ハワイアンセンターの宣伝キャラバンでのステージに上がる直前に、炭坑の落盤にあって父親が危篤だという連絡があった時に『踊らせてくんちぇ!』と涙ながらに訴えるシーンとか。思い返すとベタだと思うんですが、しずちゃんの演技と監督のうまさなんでしょうか、思い切りやられてしまってました(苦笑)。この辺は絶妙な間隔でシーンを配置しているんでしょうね。全く違和感を感じませんでした。
 でも、なによりもこの映画の見所はダンスシーンなのかも知れませんね。我が地元「スパ・リゾートハワイアンズ」に3ヶ月合宿を組んだそうで、ラストのハワイアンセンターお披露目のダンスシーンなんかは大感動だったらしくて。その感じが映像からも伝わってくるほどでした。ただ僕には、それよりもなによりも蒼井優さんがめちゃくちゃかわいかったんです(笑)。頑張っている女性って、本当に美しく見えるものですね。他の出演されている方たちもそうですけど、プロですよ。ダンサー顔負けの踊りを披露してましたから。
 そうか。その「頑張り」が映像からにじみ出ているのかも知れませんね。そんな気がします。そんなことで、ますます蒼井優さんが好きになってしまいました。チェックする女優さんのひとりに挙げさせていただきます(爆)。
 でも、今さらながら地元で当時はいろいろとあったんだろうなと思いめぐらせてみると、いろいろ考えさせられます。母方のじいちゃんも炭坑で働いていたので。炭坑の話とかはほとんど聞いたことが無かったですが、じん肺訴訟なんかも全国にありましたからね。大変だったんだろうなぁ。
 そんなことを思いめぐらしながら、こちらも是非観ていただいて、いわきに是非来てください(爆;宣伝かよ!)

 ついでに。原作本には、このフラガールは旧「福島県磐城市」での出来事のように書かれているようですが、正しくは旧「福島県常磐市」の物語です。常磐湯本が舞台で、磐城は今で言うところの「小名浜(おなはま)」になります。海岸沿いです、ハイ。(2006/11/21追記)

オーナーのお薦め度
 フラガール ★★★★★★ 星6つ

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