そう簡単には獲れない
トリノオリンピックでのメダル獲得数なんかが、ヤフーニュースで見かけたりします。逆にテレビではプレッシャーをかけないようにメダル数については気を遣って報道したりしてますよね。
2年前の夏季オリンピックでは信じられないほどの金メダル獲得がありましたけど、全く違う競技でその流れに乗るってわけにはいかないですからねぇ。
競技している人たちは一生懸命やっていると思うんです。一部、選手宿舎でだらしない生活をしている人がいる、なんて報道もありますけど、プレッシャーってものすごいものがあって、最近の若い人たちってそれを表情に出さずにおどけてみせる人が多いんじゃないかなと思うんです。
僕なんかも、「なんだか日本を代表して競技しているって感じがしないなぁ」なんて感じていたんですけど、スピードスケートの女子ショートトラックで神野選手のインタビューの模様を眺めて、当初9位っていう結果で「良い思い出になった。やることはやった」と淡々とインタビューに答えて、話しぶりにちょっと軽さがあったんですけど、決勝で2名が失格となって繰り上げで7位で”入賞”になったとインタビュー中に聞かされて、途端に号泣されたのが印象的でした。
一生懸命やって努力するのを見せるのは格好悪いっていう風潮って僕らの下の世代ってあると思うんです。実際はいろいろ頑張っているんだけど、それを出さずに「サラッ」とやったように見せるのが格好いいと。サッカーの中田選手や、野球の大リーグ・マリナーズのイチロー選手などがその先駆けでしょうか。
たぶん、僕なんかがテレビでは読み解けないような、あるいは裏に隠されていて感じ取れない選手たちの気持ちの中の葛藤があるんだろうなぁと考えると、メダルが取れないから頑張って欲しいということではなくて、どんな棚ぼたでも、ラッキーなことが起こってでも良いから、一つでも獲らせてやりたいなぁと、ふと感じました。
にしても、もうちょっと「オレは頑張ってるんだぞ」という姿やら、メチャクチャ悔しがっている姿を見せてくれても良いんだよっ言ってやりたいです。そういうのがもう少しでもテレビとかで伝わると良いんだけどなぁと思うんですよね。結果だけ見て、「ダメだったじゃないか」って文句を言う人が出てきちゃうのがちょっとさみしいですし。
そういうところってなかなか伝わらないですよね。伝わっていると思っていたら、全然だったりしますから。