おまけ(東京公演2)

そうそう、東京会場での花束は、今回のコンサート本文中にも書きましたが、「アンコール1曲目に渡してください」との張り紙がされていたので、『TOTORO』の後に渡されたんですが、今回の東京は非常に盛り上がって、花束を渡す人が何人いたか分からないほどでした。久石さんも何度か長蛇の列を眺め、「えっ、まだ続くの!?」という感じでビックリされてました。おそらく50人以上は軽くいたのではないかと思います。僕もちゃんと渡しました。今度はドモらなかったと思うんですが、もう何を話したのかは忘れてしまいました(苦笑)。

この花束を渡している間に会場を盛り上がらせた方がいらっしゃいました。キリンビールの『一番搾り』2リットル缶を手にして現れた方が!(笑) 会場大うけでした。「そう来たか!」と、非常に感心してしまいました。久石さんも驚かれていたようですね。

あ、そうそう『一番搾り』で、東京で久石さんがおっしゃっていたMCを一つ、思い出しました。「a Wish to the Moon」の話をしていた時だと思うんですが…

「僕は義理堅い人間なので、CMを手がけるとなるべくその製品を頼むようにしています。だから飲み屋に行くときにいつも頼むのはキリンの『一番搾り』です」

(ここで会場から拍手が送られる)

「でも、トヨタ・カローラのCMもやっていたんですが、残念ながらカローラは買っていません(爆)。ごめんなさい(苦笑)」

このMCは非常に大うけでした。このMCがあったものだから、『一番搾り』を持ってきた方がツボをついたんだと思います。しかも一人だけだと思ったら、もう一人『一番搾り』を手にした方がいたものだから、沸いている会場、もっと沸き、沸騰状態になってました。

そして、やっと花束が全員渡し終えたと思ったら、最後に颯爽とステージ前に来られたお二方。久石さんにトトロのぬいぐるみを渡されました。このお二人、僕はもちろん知っているんですが、お名前は敢えて出しません(笑)。このトトロは口にカードをくわえていて、そのカードには『久石さん、世界一!』と書かれてありました。久石さん、花束贈呈を終えて、そのトトロを右手に大きく掲げました。会場は盛大な拍手とすごい声援に包まれました。この時、会場後方からものすごい声を張り上げていた方がいたんですが、どのように声を出していたのでしょう?(苦笑) また、口笛で声援を送っていた方もいらっしゃいました。

久石さんが手にしたトトロは、ピアノの足下に置かれながらアンコールに聴き入っていました。

よく見えないかも知れませんが、「久石さん、世界一!!」と書かれてるカードをくわえているようですね。

そして、アンコール曲の『Madness』を弾き終えると、再び盛大な拍手が。で、ちょっと間をおいてスタンディングオベーションが起こりました。本当に見事なパフォーマンスに感動し、自発的に立たれる方が多数。というより、会場ほぼ全員、スタンディングでした。ここまで盛り上がったのは最近例を見ません。ホントに大盛り上がりで、また拍手やら、大きな声やらが飛び交い、久石さんも感無量という感じです。この日は最終日ということもあって、チェリストのみなさんに握手を求めて動き回ってました。最初にコンマスの近藤浩志さんのところへ向かい、『夢の星空』の時に使った照明を踏まないように気をつけながら、一人一人に握手をされていました。

その間も、全然拍手が鳴りやみません。久石さんは、何度カーテンコールを受けても、そのスタンディングオベーションからの拍手は鳴りやむことを知りませんでした。苦笑いをしながら、久石さんはチェリストのみなさんを退場させて、一旦ステージ袖に戻るものの、まだまだ拍手が鳴りやまず、「負けたよ」といった表情で、ピアノに向かいました。そう、アンコール3曲目があったわけです。

・君だけをみていた 〜フジテレビ系ドラマ「大人は判ってくれない」メインテーマ〜
この曲は非常に希少価値が高い名曲だと思います。1992年にシングル盤が発売されましたが、アルバムには収録されていない曲で、なかなか聴くことが難しい楽曲の一つです。そのシングル盤では、ピアノの音色を中心にシンセサイザーがふんだんに使われていて、今のアコースティックな感じとはまた違う雰囲気を持っています。

その曲がピアノソロとして蘇ってきました。アレンジも随分変わっていたように思います。非常に溜めの効いたピアノソロで、最初はスローテンポだったのに、途中アップテンポになって軽快な音色を響かせたり、音を溜めに溜めて、力強いタッチでメロディを聴かせてくれたりと、ピアノの音色が目の前で七変化を見せてくれるような感じでした。

特に曲の最後、ユニゾンで力強くメロディを響かせる部分はグッと来ました。


もう、曲が終わったら盛大な拍手の嵐ですよ。そして再びスタンディングオベーション。僕もちらほらと立ち上がっている人がいるのを確認して(笑)、それでも早めに立ち上がりました(爆)。本当に、全員がスタンディングなんですもん。1階席はもちろん(とはいえ、1階席の後ろの方までは確認できなかったけど…)、2階席も3階席も、立っている人がほとんどでした。本当にものすごい拍手やら、歓声やらで… 怒号っぽい声も混じっていたり(苦笑)。

ものすごい盛り上がりののち、今回のコンサートツアーファイナルの大団円を迎えることと相成りました。


で、実はですね… この東京公演でも出待ちを敢行しました。また通用口で待っていたんですが、久石さん、ちょっとサインを書かれた後、「ちょっと人を待たせていて、そちらに行かなきゃいけないからついてきて」とおっしゃり、すたすたと東京オペラシティの建物内を縦断(苦笑)。着いたところは、オペラシティ地下1階にあるイタリアンパブの『ハブ』でした。

実は、そこで今回のツアーの打ち上げをやっていたようなんです。久石さん、足早にそちらに向かって、挨拶をされて一番搾りなどを飲まれていたようです(笑)。で、そこに今回、コンマスを務められた近藤浩志さんと、郡山でのコンマスで浩志さんのお兄さんの近藤貴志さんがチェロを手にパブに現れました。

僕は「la pioggia」に特に感銘を受けたので、近藤浩志さんにサインを頂きたいなあと思っていたので、タイミングを見計らってサインを頂き、貴志さんにもちゃっかりサインを頂いちゃいました。兄弟のサインってのもなかなか乙なものですね(笑)。

で、久石さんはパブからちょっと出てこられたんですが、直後にサイン責めです。サインを書かれたり、写真を一緒に撮ったりされてましたよ。来られた方ほとんどがサインを頂けてたんじゃないかなと思います。そういうわけで、即席サイン会は終わったわけです(苦笑)。


…その後、僕を含めて数人がパブのとなりの『アンナミラーズ』というところで、飲み物を口にしながらコンサートの感想などを語り合っていました。まあ、すぐにラストオーダーを迎えてしまうくらいの時間帯だったので、あまり長い時間喋っていられなかったのですが、ちょうど店から出たら、となりのパブでも打ち上げが終わる頃でした。ただ、また近寄ってどうのこうのとやってしまうとストーカーに間違われそうなので、そっと帰りましたが…(苦笑) でも帰り道、チェロを抱えた方をちらほら眺めることができましたよ(笑)。

 

そういうことで、コンサートレポートはこれで本当におしまいです。おまけがずいぶん長くなってしまいました(苦笑)。何か、読み返すと「おまけ」の方が読みやすいんじゃないかと不安になったりします。困ったもんだ(汗)。

ただ、今回のコンサートレポートについては、日記にも書いたんですが、悪いところをあげつらってああだこうだと書くのは安っぽい評論家みたいな感じになるので、なるべく良い点を探しながら書き上げていこうというスタンスで書いてみました。もちろん、良い点を並べようとして逆にウソをつかないようにも気をつけました。そういう部分を気にしましたが、上手く書けているか不安です。でも、書いてしまったものは仕方がないので、ここに公開します。

それでは、今度こそ本当のコンサートレポートの締めです。この長い文章を読んでいただいてありがとうございました。また、次回作があるかどうか分かりませんが、どうぞよろしくお願いします。なお、このレポートの引用などをする場合については、私にご一報下るようお願いしますね! それでは、この辺でおさらば!

 

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