第二節 コミカルと映画
さて、第二節として「コミカルと映画」ということですが、宮崎さんの映画ってそんなにコミカルっぽいシーンを使ってたっけ、と思っちゃいますよね。でもコミカル、あるいはコメディーっていうのは非常に映画を作るのに、重要なテクニックともいえるし、また映画の演出のテクニックの基礎にもなる肝心な要素なんです、たぶん(笑)。
とりあえず、何でそんなにコミカルなのが重要なのかっていうのは、ひとつの証拠としたら北野武監督ですね。あの人、誰もが知っている通りお笑い出身の人ですね。お笑いの人って、いろんなシーンを創って、自分で演技して、相手をどう笑わせてやろうかという、映画を作る上で必要な骨格が十分そろっていることをいつもしているんだと思います。そう考えると、無意識のうちに映画監督になる勉強をしているということになってます、たぶん。だから、爆笑問題とか映画を作ったら面白いかもしれないですよ…
で、宮崎監督とは全く離れてしまいました。話を戻しまして… 宮崎さんは映画上でどんなコミカルシーンを使ってましたでしょうか。
ルパン三世カリオストロの城
この作品は……(調査中)……コミカルシーンが多いんですが、あまり印象に残るシーンはあまりなかったかな? ま、最初のシーンのルパンと次元がカジノから偽札を盗み、ガードたちを巻いていくところとか、それなりに面白いコミカルシーンなんですが… 思ったほど笑えるシーンではなかったかな。スカッとさせる映画なので、かえって仕方ないのかも知れないですね。
風の谷のナウシカ
この作品にコミカルシーンはつらいか… でも、クロトワはコミカルなキャラクターでしたね。
天空の城ラピュタ
この映画では、面白いシーンがありました。タイガーモス号でシータが食事を作っている最中、ドーラ一家の連中が、「今、オレ暇なんだ。何か手伝うことない?」といって、みんなが入ってきてしまい、みんな顔を見合わせて「ゲゲッ!?」というシーンが印象的なコミカルシーンでした。
となりのトトロ
「トトロ」はコミカルというより、二人の姉妹が面白い行動をするというほほえましいというか、楽しい作品で、笑わせようとするシーンは特にありませんでした。
紅の豚
これにも面白いコミカルシーンがありましたよね。大きい豪華客船へ襲撃をかけようとする空賊たちが「やられたときは割り勘だよな?」「ふざけるな、自分持ちに決まってるだろ!」「割り勘じゃなきゃ降りる!」とみんながみんな、ごちゃごちゃと言いはじめ、最後にはマンマ・ユートのボスが「うるせー!! ダーマーレ!!!」と怒鳴る始末という面白いシーンがありました。
もののけ姫
この作品は、あるとしたら甲六が骨折した腕が治ったと勘違いして「治った〜!! イテテ、やっぱ治ってなかった…」っていうのが唯一のコミカルシーンかな…
あれ… 宮崎作品ってコミカルシーンはやっぱり少ないですね。でも、クスッと笑えるシーンはそれぞれの作品にありました。でも、お笑いとかほどではないですね。当たり前ですが、映画はお笑いとは違い、相手を笑わせるだけのものではないので、強烈に面白いシーンは要らないんです。でも、笑えるシーンは必要なんですよね。うーん、訳わからなくなってきました(笑)。おーい、何のための「コミカルと映画」の文章を書いていったのか…
ま、そんなこんなであまり宮崎作品に関することがあまりかけない節になってしまいました。ごめんなさい… 次こそは… 面白いのを期待してください(だから、誰も見てないって…)。