〔備忘録〕山形交響楽団「ドラゴンクエストの世界」in いわき(2025.10.13)

○このコンサートレポート(備忘録)は記憶をたぐりながら書いていったものであり、記憶が抜け飛んでいるところなどについては、脚色を施している可能性がありますので、完全なコンサートレポートではないことをご了解下さい。
○もし間違いを見つけたり、補記できる項目があれば、コメント欄で書いてもらえると嬉しいです。
日時2025年(令和7年)10月13日(日) 14時から(開場 13:15/開演 14:00)
会場福島いわき・いわき芸術文化交流館アリオスアルパイン大ホール
チケット全席指定 6,000円
出演者指揮 渡邊一正
吹奏楽 山形交響楽団/コンサートマスター 髙橋和貴
その他主催:福島放送、ニイタカプラス
共催:いわき芸術文化交流館アリオス
協力:スギヤマ工房、株式会社スクウェア・エニックス

曲目

第一部
・ロトのテーマ Roto
・まどろみの中で Prologue
・王宮のロンド Rondo
・世界をまわる(街~ジパング~ピラミッド~村) Around the World
・ローリング・ダイス Rolling Dice
・冒険の旅 Adventure
・ダンジョン~塔~幽霊船 Dungeon ~ Tower ~ The Phantom Ship
・戦いのとき Gruelling Fight

休憩 Intermission 20分

《第二部》
・回想 Distant Memories
・鎮魂歌~ほこら Requiem ~ Small Shrine
・海を越えて Sailing
・おおぞらをとぶ Heavenly Flight
・ゾーマの城 Zoma’s Castle
・戦闘のテーマ~アレフガルドにて~勇者の挑戦 Fighting Spirit
・そして伝説へ Into the Legend

《アンコール》
・この道わが旅(II) My Road, My Journey(II)
・フィナーレ(I) Finale(I)

自分の地元でのドラクエ公演

自分の地元でドラゴンクエストのコンサートが開催されるのは初めてです。地元でドラゴンクエストが聴けるとは思っていなかったので、情報が分かった瞬間にチケット購入が決定していました(笑)。本当だったら、すぎやま先生がご存命で、地元に来てもらえたら嬉しかったんですが、ま、今回のツアースケジュールだとすると、先生がご存命だったとしてもいらっしゃってなかったかな…(汗)

演奏は山形交響楽団さん。2018年から聴かせていただいて、今回で9公演になるのかなと思います。良い演奏をされるオーケストラです。そして指揮は渡邊一正さん。渡邊さんの指揮は初めてだったので、どんな指揮をされるのか楽しみでした。過去にN響の演奏でドラゴンクエストの指揮をされていたこともあって、その時の演奏もなかなか良かったので期待感が高まります。

開場直後にホールに入って、早めに席に着くわけですが、毎度毎度同じことを言うんですが、やっぱり開演前の雰囲気を感じるのも生のオーケストラコンサートの醍醐味のひとつだと思います。舞台袖の方から楽団員の方がドラゴンクエストで使われるフレーズを練習しているのが聴こえてくるのが、やっぱり心地よいですよね。

いわきに王宮の角笛が響く

定刻を少し過ぎたくらいに山形交響楽団の皆さんがステージに入場されます。会場からは大きな拍手が送られます。実はいわきは吹奏楽が盛んな地域で、結構、吹奏楽コンクールで全国大会に進む高校がいたりしますし、また東京都交響楽団が毎年、小学生たちに向けて演奏会を披露してくれたりすることもあり、結構、音楽に親しんでいる人が多い地域だったりします。この前の週は、「いわき街なかコンサート」なんていうイベントを定期的に行っていたりして、結構音楽活動が盛んだったりします。そんなこともあって、演奏される山形交響楽団の皆さんにも熱い拍手が送られます。

ソロ・コンサートマスターの高橋和貴さんの指示でチューニングが行われると同時に会場内の灯りがステージ上のみに降り注がれ、客席が暗くなると「コンサートが始まる」という雰囲気になります。ステージ左側の舞台下手のドアがスッと開き、指揮の渡邊一正さんが入場されてきました。会場からは大きな拍手が送られ、指揮の渡邊さんとコンマスの高橋さんが握手を交わし、渡邊さんが会場に一礼をしてサッと指揮台に上がって、いよいよ始まります。

……ここまで書いてみたものの、このペースで書ききれないので、要所要所で思い出せるところを書いていきます。すみません(苦笑)。

ロトのテーマ」の演奏が始まりましたが、若干、都響さんのCDのテンポより遅い感じの演奏でした。この日の全体的な印象としては、金管楽器とパーカッションがすごくパワフルだったように感じました。ちょっとミスっても良いから鳴らすっていう感じだったのかなと思います。「ロトのテーマ」の出だしのホルンの角笛もなかなかパワフルでしたしね。

「ロトのテーマ」の演奏後、指揮の渡邊さんがマイクを取られ、今日演奏される山形交響楽団の紹介をしていました。山響さんの紹介のあと、ソロ・コンサートマスターの髙橋和貴さん、主席コンサートミストレス(※)の犬伏亜里さん、コンサートマスターの平澤海里さんの3名をご紹介して、「3人もコンサートマスターが来てて凄いなあ」なんてボソッと話されてましたが、ご自身の紹介はせずに、「ドラゴンクエストの音楽を楽しんでいってください」と話されて、前半ぶっ続けで演奏されました。

王宮のロンド」は弦楽器の響きを楽しませてくれました。この、いわき芸術文化交流館アリオスの「アルパイン大ホール」は非常に音響が良くて、ボクも大好きなホールです。音楽ホールは元よりミュージカルやオペラができるように照明装置やオーケストラピットも備えているホールになっているオールマイティなシューボックス形式のホールです。そんなホールでソロ・コンサートマスターの高橋さんの素晴らしいソロも聴かせていただき、すごく良かったなあと思います。

ローリング・ダイス」は去年の都響さんのドラクエ3コンサートの時も話しましたけど、2003年の夏に名古屋のしらかわホールで行われたセントラル愛知交響楽団のコンサートで、アンコールで披露されたのが初演でした。その時の音源が実はPS2版のドラクエVに音源が使われているのはあまり知られていません。ただ、先日リメイクされたドラクエ3ではすごろく場が無くなってしまったので、来られている子どもさんたちは「何の曲だろう?」と思ってたりしないかなあと少し心配ではありました。そんなことを思って、周囲を見渡してみると、子どもさんはいらっしゃるものの、結構大人の方が多い…(苦笑)

冒険の旅」はすごく力強かったです。トランペットの音色も良かった。やっぱり都響CDの音源と比べるとほんの少しテンポを遅めにしてあったように思いましたが、すごくマッチしていたと思います。なんかよい演奏を聴いたなと、演奏後、少しほくそ笑んでしまいました(笑)

戦いのとき」は、中ボス戦の曲で、指揮の渡邊さんも力を込めて指揮をしているのも分かったし、山響さんの演奏も力がこもっているのが分かりました。たぶん、トランペット、ホルン、トロンボーンなどの金管はフルスロットルで音を鳴らしているし、打楽器もすごかったと思います。特にティンパニはこれでもかってくらいぶっ叩いていたように思います。生のオーケストラの音の迫力が半端なかったです。

あと、個人的に気になっていたのは渡邊さんの指揮。この曲の力強い部分で一拍目に上から振る降ろす感じの指揮をしていて、ちょっとビックリした記憶があります。詳しくは分かっていないんですけど、指揮って上から下にタクトを下げて、一定のところから下から上に振り上げる動作をしていて、その一定のところってやつが「打点」っていうらしいんですが、そこから上にタクトを上げる動作のところで音合わせをしているなんてことを聞いたことがあったんですけど、上から振り下ろしたら音が合いづらくなるだろうなあなんて思っていて(実際、ちょっと各楽器のタイミングが少しズレていた)、迫力のある場面だけど、そういった指揮もあるんだなあなんて思いながらこの曲を聴いていました。

第一部の演奏が「まどろみの中で」から「戦いのとき」まで一気に演奏され、その間、拍手は客席から送られず、地元ながらすごくオーケストラ慣れした客席に感じましたが、さすがに最後の「戦いのとき」の終わるタイミングまで皆さんご存じなかったようで、終曲後、指揮の渡邊さんが指揮の手を下げても拍手が起こらず、山響さんの皆さんにスタンドアップのしぐさを見せたと同時に拍手が鳴り始めた感じだったかなと思います。

このコンサートの直前に、早すぎる「ブラボー」の掛け声だったり、拍手のタイミングについて、「演奏の音が無くなっても指揮者の指揮棒がおりない限り演奏は終わっていない」ということがX(旧Twitter)で話題となっていたのもあって、ものすごく拍手が遅かったんですが、ボクはこのくらい遅くて十分かなと感じました。

ただ、なかなか拍手が鳴りやまなくて、一度退場した指揮の渡邊さんが戻ってくるということもありましたね。最近、一部と二部の間の拍手が鳴りやまないっていうことによく出くわしているんですけど、クラシックコンサートではどうなんでしょう? 結構ある状況なのでしょうか? ちょっと個人的に気になったところです。そんなこんなで15分の休憩に入りました。

IIIは神曲ぞろいです

回想」は出だしのチェロのソロが良い味を出してました。

鎮魂歌~ほこら」も弦楽器を中心に厳かな雰囲気を味わえてよかったです。特に「ほこら」は、ロトシリーズだと精霊ルビスの雰囲気を感じる特別な感覚があるというか。すごく短い曲だけど、なかなか良かったなあと感じた記憶があります。

海を越えて」では、指揮の渡邊さんが円を描くように指揮をしていたように記憶してます。違ったかな?

おおぞらをとぶ」はもちろん名曲中の名曲。フルート、ハープ、オーボエの出だしの荘厳さから、弦楽器全体が加わっての力強さが凄かったと記憶してます。

でもやっぱり「戦闘のテーマ~アレフガルドにて~勇者の挑戦」は凄かったです。指揮の渡邊さんも力がこもっていたし、山響の皆さん、特にトランペットの皆さんはずーっと力強さが続いていて凄いなあと感じました。この曲と次の「そして伝説へ」まで休み無しでしたでしょうから。途中に「アレフガルドにて」で少し息継ぎがあるものの、ここが曲の溜めになって、「勇者の挑戦(ラスボス戦)」に繋がるのはいつ聴いてもよいですよね。この「勇者の挑戦」に入るときの指揮の渡邊さんがカッコよかったなあ。変拍子の振り方、もうちゃんと覚えていないですけど、

そして、「そして伝説へ」です。トランペット、トロンボーンの迫力もさることながら、ティンパニーが力強く、というより力いっぱい叩いていて、金管楽器とティンパニ―の音圧を身体全身に受けながら、すごく迫力のある「そして伝説へ」を楽しむことができました。この演奏も「アリ!」と思いました。ものすごく力強い演奏で印象に残ってます。

そうそう。思い出したのは、「そして伝説へ」が終わったとき、指揮の渡邊さんが指揮棒を持っていなかったのに気づいたんです。「そして伝説へ」は指揮棒無しで振っていたのかまで覚えていなくて、ちょっと気になったところでした。正解は分かりません(苦笑)。

演奏が鳴りやむと会場から拍手が沸き起こりました。渡邊さんは一度会場に会釈をして、すぐに山形交響楽団の皆さんを立たせて、拍手を山響の皆さんに向かせてたと思います。その後、指揮の渡邊さんが舞台下手に一度引き上げて、再入場された時に、「そして伝説へ」で活躍したトランペット奏者の皆さんから順に拍手の誘導をし、オケのメンバー全員への案内、誘導をされてたと思います。

アンコール!

一旦舞台袖に引き上げた指揮の渡邊さんがステージに戻り、マイクを持って「このまま帰ってしまうとすぎやま先生に怒られてしまうので1曲、アンコールをやります」と話されて、大きな拍手が。

始まった演奏は「この道わが旅」でした。ちょっと「この道わが旅」も少し泣きそうになります。地元で聴けるのは格別なものがありますね。…でも、実はもうよく覚えてないんです。トロンボーンとトランペットのソロの様子が映像記憶として思い出しましたが、もうレポートしようがなくて(苦笑)。お二人のソロももちろんバッチリでした!

曲が終わり、指揮の渡邊さんが舞台袖に一旦戻って再入場し、指揮台に向かいながら、客席に一本指を指して、「もう1曲やります」のジェスチャーをされ、サッと指揮台に上がりました。

「この道わが旅」はドラクエIIの曲だったこともあり、最後はドラクエIの「フィナーレ」を持ってきました。こちらも力強いフィナーレに続いて、心地よい弦楽器の響きが。

曲終了後、会場から大きな拍手が送られました。指揮の渡邊さんと山形交響楽団の皆さんに対して、本当に大きな拍手が送られていたと思います。スタンディングオベーションをされている方は見られませんでしたが、客席の皆さん、満足そうだったと思います。

指揮の渡邊さんが退場された後、山形交響楽団のソロ・コンサートマスターの高橋さんが客席に一礼するのに合わせてオケの皆さんが全員一礼をされ、客席から一段と大きな拍手が起こりました。この辺りのオケの皆さんと客席とのやり取りはほっこりする感じがします。山響の皆さんには、地元いわきでドラゴンクエストコンサートを開いてくれてありがとう、という気持ちがこもっていたように感じました。

あとがき

地元でのドラクエコンサートの開催ではあったんですけど、すぎやま先生もお亡くなりになっていて、普通のコンサートと大差なく鑑賞してしまったなあ、という感じで(苦笑)。もう少し込み上げてくる思いがあっても良いように思えるんですが、本当に一観客として楽しませていただきました。

でも、この日のコンサートは本当に力強くメリハリがついたコンサートでした。山形交響楽団さんのドラクエコンサートは何度か聴かせていただいたんですが、たぶん、今回のニュアンスは指揮の渡邊一正さんのものだったのかなあと感じてます。ものすごく良かったなあという印象です。ボクの好みのニュアンスだったので、また、どこかで渡邊一正さんのドラゴンクエスト、聴いてみたいなあなんて思っている自分がいます。

実は、明日は東京都交響楽団さんの『創立60周年記念 都響スペシャル「すぎやまこういちの交響宇宙」』を聞きにいくため、さっさとレポートを書いておかないと、という状況だったので何とか書き上げておきました。

でも、地元でのドラクエ、良かったなあ。こんなに聴いてくれている人、地元にもいるんだと再認識しました。そんな素振り、全く感じないんですけどね(苦笑)。また、地元でドラクエコンサートが開かれることを願って簡単な備忘録を閉じさせていただきます。

2025.10.19 00:40 掲載

関連ツイート

備忘録的チラシ集

当日配られたチラシの一部を掲載します。

備忘録的写真集

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