JOE HISAISHI & WORLD DREAM ORCHESTRA 2015

8.20 Dream Moreの部分を書き足しました!
8.24 ナウシカの部分を書き足しました! アンコールは少しお待ちを…
8.26 ひとまず書き上げました。推敲していないので、後日書き直しします。読みづらくてごめんなさい。
8.30 とりあえず推敲しました。少しは読みやすくなったでしょうか…
8.31 演奏者及び主催・協賛情報を追加しました。
11.25 日時に誤りがありました。「平成25年」ではなく、「平成27年」です。お詫びして訂正いたします。

日時 平成27年(2015年)8月13日(木) 午後6時15分開場 午後7時開演
会場 東京エレクトロンホール宮城
指揮・ピアノ 久石譲
カウンターテナー・テノール 高橋淳
演奏 新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ
 ソロ・コンサートマスター 豊嶋泰嗣
主催 ワンダーシティ/新日本フィルハーモニー交響楽団
    日本テレビ/読売新聞/イープラス/ローソンチケット/第一通信社
    広島テレビ(広島公演)/ミヤギテレビ(仙台公演)
協賛 レベルファイブ/みずほファイナンシャルグループ/サントリービール


2015年8月13日に、仙台で行われた久石さんのコンサートに行ってきたのでちょっとした記録用にレポ残しておきます。

会場は「東京エレクトロンホール宮城」、元の名を「宮城県民会館」。仙台なのに「東京」と入っているのでめちゃくちゃわけが分からないホール名になっちゃっているのが個人的にめちゃくちゃ気になるホールです(笑)。

ホワイエではパンフレットとコンサート限定Tシャツ、その他CDが販売されていました。Tシャツは黒をベースに今回のコンサートのロゴを白でプリントされていたものとなっていました。シャツは2,000円だったかな。パンフレットは1,500円で、9月に開催されるMusic Future Vol.2と共用みたいで、半分はMusic Futureが書いてありました。

上の写真は、コンサート前のステージ上の模様なんですが、開演前にはクラリネットとファゴット、ハープの方が練習を開演直前まで練習してました。前日は愛知で公演があったので、おそらく仙台では通し練習などはなかったんだろうなあと推察してましたが、実際のところどうだったんだろう。

開演前に気づいたのは、オケの皆さんが入ってきたときに、いつもと配置が違うなあというのが気になりました。ストリングスの並びは、いつものコンサートだと、向かって左から「第一バイオリン⇒第二バイオリン⇒チェロ⇒ビオラ」なんですが、今回は「第一バイオリン⇒チェロ⇒ビオラ⇒第二バイオリン」だったような気がします。トランペットの位置も違うようだったし。音楽的な教養はあまりないので、踏み込んだ考察はできませんが、今日の演目に合わせた配置なんだろうなと。そうそう。それと、久石さんの弾き振りのため、ステージ中央にピアノが置いてありました。

祈りのうた ~Homage to Henryk Gorecki~
よくよく考えると、先日発売されたばかりのアルバム「ミニマリズム2」から唯一、コンサートで演奏されました。実は「ミニマリズム2」、よく聴いていなくて…(苦笑) アルバムではピアノソロでしたが、コンサートではピアノソロからスタートして、チューブラベルから徐々にオーケストラが絡んでいく構成となっていました。

The End of the World -for Vocalists and Orchestra
 I.Collapse II.Grace of the St.Paul III.D.e.a.d IV.Beyond the World
The End of the World (Vocal Number) -Countertenor:Jun Takahashi
「ミニマリズム」からのナンバー。最近この曲は聴いてなかったんですが、「タンタンターン・タンターン」という6拍子のリズムが流れ出したところで、「あっ!」とすぐに思い出しました。結構好きな曲ですが、今回のコンサートに合わせて、1楽章を追加し、番外編としてスキータ・デイビスさんの歌った同名曲をオーケストラアレンジしたものが用意されていました。

ミニマリズムのThe End of the Worldで途中からゲストのカウンターテナーの高橋淳さんが舞台袖から、至極当たり前のように入場されてきました。後から思い出すと第二楽章と第三楽章の間だったんですが、完全に演奏が止まっていたわけではなくて、演奏中に入場されたんですけど、すーっと入場されたわけではなくて、ちょっとオペラチックというか、若干入場の姿から演技が入っていたような気がします。そこに高橋さんの歌声が入ってきたんですが、リアルタイムのボクは、てっきりスキータ・デイビスさんの「The End of the World」を久石さんがカバーしていたんですけど、『久石さん、こんな曲歌っていなかったよな?』と実は混乱していました(苦笑)。よく考えてみたら第三楽章は今回追加された楽章なので、知らなくて当たり前だったんですが… 高橋さんのファルセットで、時にはつぶやき、時には嘆くような声で歌い上げていたんですが、歌詞が分からなくてなんとも…(苦笑) 英語だったのは分かったんですが…(汗) にしても、高橋淳さんはさっきも書きましたけど、通常のソリストとはちょっと違って、歌い上げると言うより演じ上げるような歌い方をしていました。ただ、カウンターテナーってことでファルセット(裏声)を使われるんですが、特に今回はマイクを用意されていなかったので、オーケストラの音に若干かき消されて、3階席の方は若干聞こえづらかったかも知れません。

そうそう。第三楽章は追加された楽章って先ほど書いたんですが、この曲って「WORKS III」で収録されているDEAD組曲からチョイスされたものなんでしょうか。「D.e.a.d」っていう曲名から、連想はしていたんですが、よく思い出せませんで… 後で書きますがWOWOWで放送されますので、その時に確認しようと思います。

ここで20分の休憩となったんですが、拍手がなかなか鳴り止まず、一旦ステージ脇に戻った久石さんと高橋さんがもう一度戻ってくる一幕もありました。

紅の豚 il porco rosso ~ Madness
後半は紅の豚から、日本語の名前では「帰らざる日々」というタイトルの曲からとなりました。久石さんは指揮台ではなく、オーケストラの中央、ピアノの前に座って、まずピアノソロから演奏がジャジーな感じで始まり、徐々にオーケストラが入っていったと思いますが、「il porco rosso」の曲自体は短めで、早めに「Madness」に曲が切り替わった印象がありました。「Madness」は紅の豚である飛行艇乗りのポルコが、ピッコロ社の娘フィオと一緒に、なかなか川から飛び立てないじゃじゃ馬である新しい紅い飛行艇を何とか空へと飛び立たせるシーンで使われている疾走感あふれる曲です。コンサートではラストやアンコールによく演奏される久石さんお気に入りの曲ですが、この曲では久石さんのソロピアノが響き渡りました。オーケストラをバックに、結構ピアノを叩かないと、強い音色が響かないんですが、結構ピアノの音色が出ていたんじゃないかなと思います。次の曲もそうなんですがこの日、ピアノの演奏が多くて、個人的には嬉しかったです。最近、久石さん、ピアノを弾かなくなっちゃっていたので、久石メロディを好物としているボクとしては最近ちょっと物足りなかったんですが、この日は結構楽しませていただきました。

Dream More
今回初演となる「Dream More」ですが、サントリーのザ・プレミアム・モルツ「MASTER’S DREAM」のCM音楽を担当されておりますが、これはその曲でした。CMでお馴染みの音色が奏で始められ、会場がちょっとざわつく感じがあって、「あ、あのCMの曲だ…」というような声にならない声が聞こえたような気がしました。

ボクも通しで聴くのは初めてだったので、もう曲の構成などは覚えていないんですけど、すごく良い曲でした。メロディラインをおそらくチェロ辺りが奏でていて(CMではピアノで演奏されている部分)、ちょいちょい出てくるバイオリンの合いの手の部分はそのままバイオリンが奏でるんですが、その時の久石さんの指揮の姿が、表現の仕方が難しいんですが「くい」っと、第一バイオリンの皆さんに向いて、笑顔を見せながら両手と上半身を動かす久石さんがもの凄く楽しげに見えました。

曲自体も、いわゆる昔から定番の「久石メロディ」チックで、もの凄くメロディが立っていて、ボク好みの曲でした。伊右衛門はもの凄くヒットしましたけど、この「Dream More」も地味に人気が出てくるかも知れませんね。

Symphonic Poem “NAUSICAÄ” 2015
プログラム上では「※世界初演」とされているものの、Symphonic Poem “NAUSICAÄ”は1997年にリリースされた『WORKS I』にロンドンフィルハーモニー管弦楽団で演奏されたもので、「交響詩曲ナウシカ」と表される時もあります。パンフレットによると映画では使われなかった曲も組み込まれていると書かれていますが、基本的にはこの『WORK I』に準拠していたと思います。

ただ、『WORK I』から大きく構成が変わった訳ではないんですが、編曲が大きく変わっていたのには素人のボクも気づきました。2000年くらいまでは久石さんのピアノとマッチするように、オーケストラの演奏が弦楽器中心、というより弦に若干偏っていた(ように感じていた)んですが、今回のアレンジは久石さんのピアノは使われているんですけど、金管楽器などもバランスよく使われ、細かいところでこれまでのアレンジとは違うんだなあと改めて感じました。9月にWOWOWで放送されるので、そちらで改めて確認したいとは思うんですが。

この曲は久石さんが弾き振りされました。ティンパニの出だしの指揮から始まり、ピアノソロに移り変わるところは、久石さんが指揮台から下りてくる時間差があるため、新日フィルの方の演奏によるハープとピアノの音色でカバーしながら、うまく久石さんのピアノソロに引き継ぐという感じで演奏がなされました。それと、ソロコンサートマスターの豊嶋泰嗣さんのバイオリンソロがあって聴き応え十分でした。

東京、大阪会場ではこのナウシカでコーラスが入ったりしたようですが、仙台ではコーラスはありませんでした。コンサート前、もしかしたら「ナウシカ・レクイエム」あたりでカウンターテナーの高橋さんが歌い始めるんではないかと思っていたんですが(苦笑)、そういうことはありませんでした。というか、すみません、少し涙ぐんでいて、記憶がすっ飛んでいます。「紅の豚」と「ナウシカ」のコンボでやられてしまい、約20分ほどの演奏も個人的にはもの凄く短く感じられました。演奏終了後、客席から大きな拍手が送られました。この時、1階席では年配の女性がお一人、スタンディングオベーションをされていたのが個人的には印象的でした。

この時、新日フィルの皆さんが久石さんに向けて拍手(とは言え楽器を手にしているので拍手の真似)をしていて、久石さんを讃えていました。後半の選曲は神だったと思います。前半ももちろん良かったんですけど、いわゆる定番で多くの人が聴きたいと思っていたであろうジブリの楽曲を堪能できて、またCMで流れている「Dream More」が聴けて、素直に「足を運んで良かったな」と素直に感じ、先ほども書いたようにやられてしまいました。

ボクはそんな状況でしたが、プログラムは以上でした。でも、それだけでは終わらないのがコンサート。拍手に引きつられて、久石さんとともにカウンターテナーの高橋淳さんがステージ上に入場してきました。

Your Story 2015
福原美穂さんが歌った映画「悪人」の主題歌。全編英語歌詞になっており、福原さんの澄んだボーカルと、ピアノ、ストリングスの音色が染みこんでくるような楽曲になっているんですが、今回はカウンターテナーの高橋さんがまさに歌い上げる感じでした。先にも書きましたけど、高橋さんは演じるように歌う感じで、歌詞に合わせて抑揚をつけて感情的に歌われており、福原さんの映画バージョンとはまた違った趣がありました。

曲が終わると大きな拍手が送られ、久石さんとカウンターテナーの高橋さんが舞台袖に一度戻りつつ、拍手に促されて、もう一度ステージ上で拍手を受けていました。その後もしばらく拍手は続き、さらにもう一曲、アンコールが披露されました。

World Dreams
ツアープログラムに「もしかしたら…」と書かれていたんですが、アンコールで披露された、新日フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ発足時に作られた曲で、ボクの記憶が確かならば、9.11テロの鎮魂的な意味合いも確か含められていたはずの「式典序曲」としてコンサートで演奏されたのが最初だったかと思います。そういった意味では、本来の曲の使い方とは一致しないんですが、新日フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラを表す曲を演奏しないはずがないわけで、アンコールとして演奏されました。個人的にはすごく好きな楽曲で、ストリングスの調べなどが厳かに流れるんですが、ところどころ金管楽器が行進曲のように力強く演奏するなど、荘厳なメロディに力強さが加わって、何かの始まりを予感させられます。コンサートの終わりではありますけど、これから何かが続くような、そんな感じがしました。

曲が終わると盛大な拍手が送られ、ポツポツとスタンディングオベーションをされる方が現れ、それにつられて、徐々にその場に立ち上がり拍手を送る方が増え、最終的にはほとんどの方が立ち上がり、オールスタンディングオベーションとなりました。過去に二度ほど、この会場で久石さんのコンサートを鑑賞したものの、ここまで盛り上がったのは初めてだったと思います。ツアーファイナルだから特に盛り上がったんだろうとは思うんですが、その大盛り上がりの客席を捉えようと、ステージ脇からカメラやスマホを構えたスタッフの皆さんが見えて、スタッフさんも大盛り上がりだったようです。

ほぼ全員がスタンディングオベーションだったので、もう一曲アンコールを期待したんですが、残念ながらアンコールはありませんでした。新日フィルや、カウンターテナーの高橋さんもいらっしゃったので、ピアノソロでもう一曲っていうのも難しかったんでしょうね。

そうそう。仙台公演でのスタンド花は確認できたのはレベルファイブさんからのものだけでした。レベルファイブさんはもしかすると全会場で花を出されていたんでしょうか? 確認していないので何とも分かりませんが、Nintendo DS用ソフト「二ノ国」で久石さんが音楽を担当、麻衣さんが主題歌を歌ったところから、レベルファイブさんと繋がりが出来たわけですが、もしかすると裏で久石さんが音楽を担当するゲームが開発されているのかも知れませんね。現時点ではそのタイトルなどは発表されていませんけれども。

コンサート終了後、久石さんを出待ちしたんですが、失敗しました(苦笑)。話すことを全く考えておらず、「頑張ってください」としか言えなかった(苦笑)。頑張っている人に頑張れって、大変失礼なことを口走ってしまいました…(汗) しかもテンパって握手するのを忘れてしまった…orz 久石さん、大変失礼しました。次回は、以前お渡ししたことのある「全国47都道府県お土産甲子園inメキシコ」で一位になった地元銘菓じゃんがらをお持ちしようと思います(滝汗)。

あれだけ盛り上がっていたんですけど、あまり出待ちされる方はいらっしゃいませんでした。ボク含めて10人も居なかったような… 普通に新日フィルの方が出てきていて、しばらく楽屋口で何か待たれてらっしゃいましたけど、新幹線の終電も終わっている時間帯らしかったので、おそらく仙台で打ち上げをされたのかなあと。ソロ・コンサートマスターの豊嶋さんも普通に楽屋口前でしばらく待ちぼうけされてました。あと、コンサートの実行委員長をされた日テレの依田さんもたぶんいらっしゃったんじゃないかな… 「この人かな?」って人がいらっしゃったような… カウンターテナーの高橋さんも打ち上げだかに誘われていたようだし。皆さん、東北・仙台を楽しんで頂けたんでしょうか。

クラシックナンバーが絡まない久石さんのコンサートってよく考えたら久しぶりに参加したのと、さらに後半の「紅の豚」「ナウシカ」で胸がいっぱいになりました。最近、クラシックが多かったので、久石さん作曲メインのコンサートって良いなあと改めて感じました。ただ、正直なことを言うと、前半の曲目はあまりメジャーな曲ではないので、観客の皆さん、ついて来ているのかなと思ったりもしたんですが、ツイッターを眺めると、やっぱり吹奏楽経験者とかが多くいらっしゃっているのか、楽しんでいる反応が思いの外多かったので、久石ファンとして嬉しかったです。

今回のコンサートのコンセプトが、パンフレットを見ると「祈り」とのことで、終戦から70年が経ったことや、9.11や東日本大震災を経て今があるわけで、特に東日本大震災以降、仙台でこの規模のコンサートは初めてになったわけですけど、わざわざツアー最終日に仙台にされたのかなと感じました。そして、この日のコンサートではマイクを持って話はされませんでしたが、パンフには「中途半端に『大変ですね』と投げかけるのではなく、特別な思いを抱えながらもっと普通に接するような気持ちで臨みたい」という思いもあって、ワザとMCはなしにされたんだろうと思いました。お話がなくても、音楽で十分満足させていただきましたし。

そんなコンサートでしたが、仙台の模様ではありませんが、WOWOWで東京・サントリーホールでのコンサートの模様が放映されるので、是非ともチェックしていただきたいところ。掲示板ではお知らせしましたが、今、WOWOWに加入すると、今回のコンサートのオリジナルTシャツがもれなくもらえるようなので、勝手に宣伝しておきます(笑)。

なお、WOWOWの内容を見て、このコンサートレポートのアラ探しをすることはご遠慮ください(苦笑)。ま、アラ探しするほど細かく書いてはいないんですけども…(苦笑) やはり20代の時の記憶と、アラフォーに差し掛かっている人の記憶では大きな差がありますね。

ということで拙い文章でしたが、万が一、読んで頂いた方がいらっしゃいましたらどうもご苦労さまでした。また、コンサートがあったら書いていきたいと思いますので、よろしくお願いします!

1件のコメント

  • 仕事が~(涙)

    仕事がちょっとばたついており、コンサートレポートが書き進められず… その割に…

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