「Another Piano Stories」を聴いて


 今日、久石さんのニューアルバム「Another Piano Stories ~The End of the World~」を手にして、早速一通り聴き通してみたんですが、アルバムのクオリティが高くて「お見逸れしました」のひと言に尽きます。

生のコンサートとは違って、ミキシングにより音のバランスも取られていて、改めてこういう曲だったんだなと再確認したのと、チェロアンサンブルとしてアレンジの良さも光っているなあと感じました。昨年(2008年)のコンサートの時には残念ながら感じ取れなかったんですが(汗)、音源化されるとまたちょっと違う感覚になるんでしょうね。(本来は逆のような気がしますけども…(滝汗))

やっぱり初回特定盤のみに収録されているボーナストラック、「I’d rather be a Shellfish (映画 「私は貝になりたい」 より)」&「I will be」は結構インパクトがある曲です。前者はやっぱり、前年の紅白歌合戦の際に演奏されたピアノソロが記憶に新しいところですよね。後者は日産スカイラインの新しいヴァージョンのCM曲として耳にしている人が多いはずだし、この曲がフルコーラスで収録されているのは価値があると思います。

タイトルにもクレジットされている4楽章からなる「The End of the World」も聴き応えのある曲ですよね。難解な楽曲ではあると思いますけど、現代音楽とメロディアスな部分が混合したような、正確な表現ではないですけど、「聴きやすい現代音楽」なのかなって思ってます。

ただ、この第4楽章で、同名のジャズの有名な曲が入って、しかもそこに久石さんの歌声で収録されていたのが驚きでしたね。よっぽど久石さん、この曲が好きなんでしょうね。歌詞が入ったものを、しかも自分の声でレコーディングするとは思わなかったです。久しぶりのボーカルもコアなファンにとってはうれしいところです。

あとはDVDでこのアルバムの収録風景が収められています。久石さんや演奏者の皆さんがラフな格好をしながら、一方では真剣なまなざしで、マイクが多く設置されているステージで演奏を繰り広げている模様は、興味がある方にはせっかくなので800円をプラスしてDVD付きの方を購入してもらって楽しんでもらいたいなあと思います。それだけの価値はあるんじゃないかなと思います。しかもDVDのみ、「Oriental Wind」が収録されていますしね。CMで流れてくる厳かなヴァージョンに出だしのみですけど一番近い編曲かなあと思うので、サントリー「伊右衛門」CMで曲が気になった人はチェックしてほしいところ。

ひとつだけ残念だなあと思ったのが、コンサートの際に演奏された「Tango X.T.C.」が収録されなかったことくらいでしょうか。この曲の出だしのアレンジが2004年のコンサートの時から変更になっていて、CDとしてはこれまで収録されていなかったので、今回音源化されるんじゃないかと思っていたんですが外されてしまいました… ただそれを差し引いても余りあるくらいアルバムの出来が良いです。

ということで、掲示板で若干愚痴り気味にアルバムについて書いていたんで、罪滅ぼしにブログで宣伝を打ってみました(苦笑)。

収録曲
01.Woman (「レリアン」 CMソング)
02.Love Theme of Taewangsashingi  (韓国ドラマ 「太王四神記」 より)
03.Les Aventuriers

Departures (映画 「おくりびと」 より)
04.Prologue~Theme  
05.Prayer
06.Theme of Departures

07. Ponyo on the Cliff by the Sea (映画 「崖の上のポニョ」 より)
08.Destiny of Us (from Musical Turandot)  (祝祭音楽劇 「トゥーランドット」 より)

The End of the World
09. I. Collapse
10. II. Grace of the St. Paul
11. III. Beyond the World
12. IV. The End of the World

Bounus Track (初回プレスのみ)
13.I’d rather be a Shellfish (映画 「私は貝になりたい」 より)
14.I will be (日産「スカイライン」CMソング)

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